【介護福祉士養成校特集】外国人留学生が半数を占める西日本短期大学の魅力とは

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こんにちは。介護プロ編集部です。

「介護福祉士養成施設、独自の魅力に迫る」特集の第一弾として、今回は福岡県福岡市に位置する西日本短期大学社会福祉学科の学科長、中野幹子様にインタビューを実施しました。

介護職として重要なスキル「コミュニケーション能力」向上のための独自の授業から、学生数の半数を占める外国人留学生のお話、中野学科長の介護への想いまで、余すことなく取材をしました。

中高生を初めとする、将来介護職を志している方必見です!

西日本短期大学社会福祉学科の特徴的なカリキュラム

西日本短期大学社会福祉学科の特徴的なカリキュラムについて教えてください

本校は介護福祉士養成校ですので、基本的には他の養成校と同じカリキュラム・授業内容です。

他の学校と比較した際の特徴的なカリキュラム・授業は、そうですね…。「コミュニケーション能力向上のための授業」は、他の学校にはないユニークな授業だと思います。

”コミュニケーション能力向上のための授業”について詳しく教えてください

介護福祉士に必要なスキルとして、コミュニケーション能力が挙げられます。私は”コミュニケーション能力”とは、”幅広い相手と接することができる能力・スキル”と定義しています。

利用者さまと分け隔てなく交流することができ、職場の同僚とも上手くコミュニケーションを取ることが、この仕事には必要だと考えています。

現場に入っても介護福祉士としてすぐに活躍できるように、この”コミュニケーション能力”を高めるための授業を本学では重点的に行なっています。

具体的には、入学後すぐに『クラス全員と話す授業』を開講しています。本校の定員は50名なので、全90分×4コマの時間をかけて、1人1人が約5分間、生徒全員と自己紹介・会話をします。この『クラス全員と話す』授業により、入学当初よりもコミュニケーション能力がグッと高まります。

クラス全員50人と話す授業

入学後、いきなりクラス50人全員と話すというのは凄い授業ですね!

それも50人のうち、半分以上は外国人留学生なんです。日本で介護を学んでいる外国人留学生と一緒に、まずは『クラス全員と話す』授業を行います。

この授業の雰囲気はどのような感じですか?

外国人留学生は、初めましての人とコミュニケーションすることはへっちゃらで、オープンに他の学生さんと交流します。日本人学生は、緊張する子が何人かいますが、慣れの問題か、話す中で徐々に心を開く子が多いですよ。

この授業の狙いはそれなんです。”人は見た目で約7割を判断する”とよくいいますが、話してみると、「この人意外と話しやすいんだな」と感じることが多い。生徒もこの授業を通じて、見た目などの表面的な情報だけで判断せず、まずは話してみて、為人を掴むことの大切さを学んでいます。

授業をきっかけに生徒さんにはどのような変化がありましたか?

やっぱり、その日をきっかけにクラスの雰囲気などが柔らかくなりますよね。

あとは授業に限らず、外国人留学生の存在というのは非常に大きいですね。生徒の半分が外国人留学生という中で、入学当初はシャイでなかなかコミュニケーションがとれなかった子が、2年経って驚くほど変わることがありますよ。

外国人留学生の存在がコミュニケーション能力向上の大きなヒントかもしれないですね。ところで、外国人留学生はなぜ日本で介護を学ぶのでしょうか?

まず前提としてお話しますと、外国人留学生は介護を目的に日本に来ているわけではありません。日本で働くためもしくは日本語を学ぶためにきています。『日本語学校→短大・大学(養成校)→就職(介護施設)』という流れで、介護施設に就職をします。

彼らは家族介護という形で、幼い頃から身近に介護があったのだと思います。だからこそ外国人留学生は、介護への理解が早いですよ。

本学も5年前から外国人留学生を受け入れています。今は6ヶ国の学生さんが本校で介護を学んでいます。

中野学科長の介護に対する想い

外国人留学生を受け入れ、多様な価値観の中で介護を学べることが、西日本短期大学さんの強みなんですね。ここで、中野学科長の介護に対する想いを教えてください!

「介護職は利用者に最も近い存在として、暖かみのある人であって欲しい」「人生の伴走者として利用者さんに関わって欲しい」という想いを、私は持っています。

介護福祉士の教育を目指した大きなきっかけは、看護師時代の経験からです。働いていた病院には、高齢者や障がい者の方がたくさんいらっしゃって、「今後介護という仕事がより必要になるのではないか?」と働きながら感じていました。

看護師も介護を習うのですが、病気が主体となって患者さんと触れ合います。そのため、患者さんの人間性や家族構成などの情報は、二の次になってしまいます。「相手の人生や家族構成などを補うのは、介護をする人たちなんだな」と病院で働いてた中で痛感していました。

介護職を教育する側にまわった今では、「介護職とは、利用者さんに寄り添う存在なんだよ」と生徒さんに伝えています。

最後に、この記事を読んでいる介護職に興味のある中学生・高校生の皆様にメッセージをお願いします!

介護職は、給料が低い、世間からはきつい仕事だと言われていますが、私は素敵な業界だと思っています。介護は、人と人との交流が1番味わえる仕事だと考えているからです。

人との交流の中で生まれる喜びが一番多い業界でもあります。ダイレクトに利用者さんに喜んでもらえる。介護職はそれが実感できる仕事ですよ!

介護プロ編集部コメント

今回は、西日本短期大学社会福祉学科の学科長、中野幹子様にインタビューを敢行しました。中野様への取材を通して、西日本短期大学社会福祉学科の「コミュニケーション」の授業は秀逸で、とても興味深い授業だと感じました。

生徒さんの半数が外国人留学生であることからも、様々な視点から介護を捉えることができる学校なのではないでしょうか。

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