この記事の結論

この記事で分かること

  • 最優先は「受験する年度に対応した最新版を買うこと」です。介護保険制度は3年ごとに改定されるため、古い年度版では法改正に対応できません。
  • 試験は全60問(介護支援分野25問+保健医療福祉サービス分野35問)両分野それぞれで基準点を超える必要があり、苦手分野を捨てられません。
  • 合格率は第27回32.1%、第28回25.6%と年により変動します。「簡単な試験」ではありません。
  • テキストだけ/過去問だけ、どちらか一方では足りません。テキストで制度の枠組みを掴み、過去問で問われ方を知る組み合わせが基本です。
  • 当サイトは特定の参考書を順位づけしません。実際に全冊を比較していないためです。代わりに、選ぶときの判断基準をお伝えします。

「どの参考書を買えばいいの?」
「中古で安く買っても大丈夫?」
「テキストと過去問、どっちから?」

結論からお伝えします。最優先は「受験する年度に対応した最新版を買うこと」です。どの出版社を選ぶかより、こちらのほうがはるかに重要です。

理由は介護保険制度が3年ごとに改定されるためです。報酬の仕組み、加算の内容、サービスの区分が変わります。試験は最新の制度に基づいて出題されるため、古い年度版で勉強すると、間違った内容を覚えてしまいます。

先に一つお断りしておきます。この記事では特定の参考書を「おすすめ◯選」として順位づけすることはしません。私たちが全冊を実際に読み比べたわけではないためです。根拠のない順位をお示しするより、ご自身で選ぶときの判断基準をお伝えするほうが役に立つと考えています。

この記事で参照した公開情報(2026年8月26日確認)
・介護支援専門員実務研修受講試験:全60問(介護支援分野25問/保健医療福祉サービス分野35問)
・合格基準:各分野で正答率70%程度を基準とし、試験の難易度により補正
・合格率:第27回(令和6年度)32.1%、第28回 25.6%

試験の実施は都道府県が行い、日程・申込方法・合格基準は年度により異なります。最新の情報は、受験する都道府県の公表内容を必ずご確認ください。

結論|出版社選びより「受験年度に対応しているか」が先です

優先度確認することなぜ
最優先受験する年度に対応した版か介護保険制度は3年ごとに改定されます
2番目テキストと過去問の2種類をそろえているかどちらか一方では足りません
3番目図表の見やすさ・解説の詳しさが自分に合うか書店で実際に開いて確認してください
4番目持ち運べるサイズか移動時間を使うなら重要です
出版社のブランドここは優先度が高くありません

中古・旧年度版を買うのは避けてください

費用を抑えたい気持ちは分かりますが、介護保険制度は改定のたびに内容が変わります。とくに2024年度の改定では、報酬や加算の扱いに大きな変更がありました。

古い年度版で覚えた内容が、そのまま誤答につながります。費用を抑えたい場合は、中古ではなく次の方法を検討してください。

  • 図書館で借りて内容を確認し、合うものだけ新品で買う
  • 勤務先の資格取得支援制度が使えるか確認する
  • 講座に申し込む場合、教材が含まれているかを確認する

試験の構造から逆算する|苦手分野は捨てられません

分野出題数扱う内容
介護支援分野25問介護保険制度、要介護認定、ケアマネジメント、給付管理
保健医療福祉サービス分野35問高齢者の疾患、各サービスの内容、福祉制度
合計60問

両分野それぞれで基準点を超える必要があります

これがこの試験の最大の特徴です。合計点で足りていても、片方の分野が基準に届かなければ合格になりません。

パターン結果
両分野とも基準点以上合格
介護支援分野は高得点、保健医療福祉が基準未満不合格
保健医療福祉は高得点、介護支援が基準未満不合格

基準点は各分野で正答率70%程度を基準としつつ、その年の試験の難易度により補正されます。固定の点数ではありません。

つまり参考書選びでも「両分野を扱っているか」が前提になります。片方の分野だけを詳しく解説したものを選ぶと、もう一方で足をすくわれます。

合格率の推移|「簡単な試験」ではありません

合格率
第27回(令和6年度)32.1%
第28回25.6%

合格率は年により変動します。最新の実施結果は厚生労働省および各都道府県の公表内容をご確認ください。

直近では25〜30%前後で推移しています。受験するには介護福祉士などの資格取得後に5年以上かつ900日以上の実務経験が必要で、現場経験のある方が受けてこの合格率です。「実務をやっていれば受かる」という試験ではありません。

テキストと過去問|役割が違うので両方いります

テキスト過去問題集
役割制度の枠組みを理解する問われ方を知る
これだけだと読んだ気になるが解けない解けるが応用が効かない
使う時期最初と、間違えたときの確認早い段階から繰り返し
選ぶ基準図表が見やすい/説明が自分に合う解説が詳しいこと

過去問は「解説の詳しさ」で選んでください

問題と正答だけが載っているものは、間違えたときに理由が分からず、そこで学習が止まります。なぜその選択肢が誤りなのかまで書かれているものを選んでください。

一問一答形式は「移動時間用」として効きます

通勤や休憩時間に開ける小型のものがあると、学習量を確保しやすくなります。ただしこれは主教材ではなく補助です。一問一答だけでは、制度の全体像が掴めません。

買う前に書店で確認したい5項目

  1. 受験する年度に対応しているか——表紙の年度表記を必ず確認してください
  2. 両分野を扱っているか——介護支援分野と保健医療福祉サービス分野の両方
  3. 図表の見やすさ——文字ばかりだと続きません。逆に図解が多すぎて情報が薄いものもあります
  4. 解説の詳しさ——過去問は「なぜ誤りか」まで書かれているか
  5. 持ち運べるか——分厚い1冊より、分冊されているほうが続くことがあります

ネット通販だけで決めないことをおすすめします。レビューの評価が高くても、自分にとって読みやすいかどうかは開いてみないと分かりません。1冊を最後まで終えられるかが、内容の良し悪しより結果を左右します。

独学と講座|どちらを選ぶかの判断

独学通信講座・対策講座
費用安い(テキスト+過去問)高い
制度改正への対応自分で情報を追う必要があります教材に反映されます
学習ペース自己管理が必要スケジュールが組まれます
疑問の解消自分で調べる質問できる場合があります
向いている人自分で計画を立てて続けられる方忙しく、ペースを保ちにくい方

独学で合格している方はいます。ただし、両分野で基準点が必要なこと、制度改正が反映されることを踏まえると、自分で情報を更新し続けられるかが分かれ目になります。

勤務先の資格取得支援制度で講座費用が補助される場合があります。ただし「取得後◯年以内に退職した場合は費用を返還」という取り決めがあることがあるため、金額と期間を書面で確認してから申し込んでください。

学習スケジュールの目安|働きながらなら6か月前から

時期やることポイント
6か月前受験資格の確認。実務経験証明書の準備を始める退職した職場の分は時間がかかります
5〜4か月前テキストを1周する完璧を目指さず、まず通す
4〜2か月前過去問を解き、間違えた箇所をテキストで確認この往復が最も効きます
2〜1か月前苦手分野を集中的に基準点が両分野で必要なので、苦手を放置できません
直前過去問を通しで解き、時間配分を確認

実務経験証明書は、学習より先に動いてください

受験の申し込みには実務経験証明書などの書類が必要です。退職した勤務先から取り寄せる必要がある場合、法人が変わっていたり担当者が把握していなかったりすると、想定より日数がかかります。

申し込みの受付期間に間に合わないと、受験は翌年になります。参考書を買うのと同じタイミングで、書類の準備も始めてください。

受験資格の確認|最も多い誤解

要件内容
従事期間5年以上
従事日数900日以上
関係両方を満たす必要があります
算入される期間介護福祉士などの資格を取得した後の期間のみ

最も誤解されているのが最後の行です。介護福祉士を取得する前の実務経験は算入されません。

「介護の仕事を10年やってきたから受験できる」と思っていたら、介護福祉士を取ったのが3年前で、算入されるのは3年分だけだった——これは実際に起きています。参考書を買う前に、手元の資格証で取得年月日を確認してください。

※受験資格の詳細・実務経験の計算方法は年度および都道府県により異なります。受験する都道府県が公表する実施要項を必ずご確認ください。

合格後にすること|試験に受かって終わりではありません

試験に合格した後、介護支援専門員実務研修(数十時間)の受講が必要です。これを修了して登録することで、ケアマネジャーとして働けるようになります。

段階内容
①試験に合格年1回
②実務研修を受講数十時間。日程の確保が必要です
③登録都道府県に登録
④従事居宅介護支援事業所、施設、地域包括支援センターなど

実務研修は日中に行われることが多く、勤務先の理解が必要になります。受験を決めた段階で、上司に共有しておくと後が進めやすくなります。

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よくある質問

ケアマネ試験の参考書は何を基準に選べばいいですか?

最優先は、受験する年度に対応した最新版であることです。介護保険制度は3年ごとに改定されるため、古い年度版では法改正の内容に対応できません。そのうえで、①制度の全体像を説明したテキスト②過去問題集、の2種類を組み合わせるのが基本です。書店で実際に開いて、図表の見やすさや解説の詳しさが自分に合うかを確認することをおすすめします。

古い年度版を安く買っても大丈夫ですか?

おすすめしません。介護保険制度は3年ごとに改定され、報酬や加算の仕組み、サービスの区分などが変わります。試験は最新の制度に基づいて出題されるため、古い年度版では誤った内容を覚えてしまう可能性があります。費用を抑えたい場合は、中古ではなく、講座の割引や図書館の利用を検討してください。

テキストと過去問はどちらを先にやるべきですか?

テキストで制度の枠組みを一通り掴んでから、過去問に進むのが一般的です。ただし、テキストを完璧に覚えてから過去問へ、という進め方は時間がかかりすぎます。テキストを1周したら過去問に入り、間違えた箇所をテキストで確認する、という往復のほうが効率的です。

ケアマネ試験の合格率はどのくらいですか?

第27回(令和6年度)が32.1%、第28回が25.6%でした。直近では25〜30%前後で推移しています。年により変動するため、「何%だから簡単・難しい」と一概には言えません。合格基準は各分野で正答率70%程度を基準としつつ、試験の難易度により補正されます。

試験は何問出題されますか?

全60問です。内訳は介護支援分野が25問、保健医療福祉サービス分野が35問です。重要なのは、両分野それぞれで基準点を超える必要があるという点です。片方が高得点でも、もう一方が基準に届かなければ合格になりません。苦手分野を捨てる戦略が使えない試験です。

独学で合格できますか?

独学で合格している方はいます。ただし、両分野で基準点が必要なこと、制度改正が反映されることから、自分で情報を更新し続ける必要があります。忙しくて学習ペースを保ちにくい方、制度の理解に不安がある方は、通信講座や対策講座を検討する価値があります。費用と続けやすさで判断してください。

いつから勉強を始めればいいですか?

働きながらであれば、6か月前からが一つの目安です。仕事の繁忙期や家庭の事情で中断することを見込んで、余裕を持った計画をおすすめします。なお、受験の申し込みには実務経験証明書などの書類が必要で、退職した勤務先から取り寄せる場合は時間がかかります。学習と並行して早めに準備してください。

参考書は何冊必要ですか?

テキスト1冊と過去問題集1冊があれば、独学の土台としては足ります。冊数を増やすより、同じ1冊を繰り返すほうが定着します。余裕があれば、一問一答形式のものを移動時間用に加えると効率が上がります。ただし、まず1冊を最後まで終えられるかが先です。

まとめ|1冊を最後まで終えられるかが、内容の良し悪しより効きます

  • 最優先は「受験する年度に対応した最新版」。介護保険制度は3年ごとに改定されます。中古・旧年度版は避けてください
  • 全60問(介護支援25問+保健医療福祉35問)。両分野それぞれで基準点が必要で、苦手分野を捨てられません
  • 合格率は第27回32.1%、第28回25.6%。現場経験のある方が受けてこの水準です
  • テキストと過去問は役割が違います。テキストで枠組み、過去問で問われ方。往復させてください
  • 過去問は「なぜ誤りか」まで解説されているものを選んでください
  • 実務経験証明書の準備は、参考書を買うのと同じタイミングで始めてください

この記事で特定の書名を順位づけしなかったのは、私たちが全冊を読み比べたわけではないからです。順位より、受験年度・両分野の網羅・解説の詳しさという3つの基準で、書店で実際に開いて選んでいただくほうが確実です。

そして最後にお伝えしたいのは、参考書を何冊買うかより、1冊を最後まで終えられるかのほうが結果を左右するということです。分厚い定番書を途中で止めるより、自分が読み続けられる1冊を繰り返すほうが、確実に点数になります。

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執筆・監修:江波戸 純希(えばと よしき)

WEBBOX合同会社 代表社員/スキマかんご 編集責任者

  • 職業紹介責任者講習 修了
  • 有料職業紹介事業の許可を受けた株式会社GRADに在籍
  • 看護師専門の人材紹介サービス「ナースJJ」で、看護師の転職支援を担当
  • 現在は募集情報等提供事業として、看護・介護の求人情報サービス「スキマかんご」を運営

制度・報酬・求人条件は、厚生労働省をはじめとする行政および各サービスの公開情報を確認したうえで記載しています。制度は改定される場合があるため、最新の内容は各公式サイトでもご確認ください。

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