介護のキャリアアップを考えると必ず視野に入るケアマネジャー(介護支援専門員)。でも「試験がむずかしいらしい」という声もよく聞きます。実際のところ、ケアマネ試験の合格率は近年20〜30%台と、決してやさしくはありません。この記事では、合格率の推移から見た難易度、なぜむずかしいと言われるのか、合格に必要な勉強時間と勉強法、独学でも受かるのか、そして忙しい介護職が働きながら合格するコツまで解説します。正しく対策すれば、働きながらでも十分に合格を狙えます。
先に結論。ケアマネ試験の合格率は例年20〜32%程度で、5人に1〜3人しか受からない試験です。ただし、これは「難問だから」ではなく、①出題範囲が広い、②各分野に合格ラインがある、③働きながらの受験で勉強時間を確保しにくいという要因が大きい。裏を返せば、範囲を押さえて計画的に勉強すれば、合格は十分に手が届きます。
この記事の目次
合格率で見るケアマネ試験の難易度
まず数字で難易度を確認します。ケアマネ試験の合格率は、近年おおむね20〜32%程度で推移しています。2024年度(第27回)は受験者53,699名に対し合格者17,228名、合格率32.1%でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 合格率 | 近年20〜32%程度(年により変動) |
| 試験形式 | マークシート・五肢択一・全60問・120分 |
| 合格基準 | 2分野それぞれで正答率70%前後(難易度で調整) |
ポイントは合格基準。介護支援分野(25問)と保健医療福祉サービス分野(35問)の、それぞれで基準点を超える必要があります。合計点が高くても、片方の分野が基準に届かなければ不合格。「得意分野で稼いで苦手分野をカバー」ができないのが、この試験のむずかしさの一つです。
出典:厚生労働省「介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」
ケアマネ試験がむずかしいと言われる3つの理由
①出題範囲が広い
ケアマネは介護保険制度だけでなく、医療・保健・福祉の幅広い知識が問われます。介護支援分野では介護保険制度の細かい仕組み、保健医療福祉サービス分野では疾患やリハビリ、社会資源まで。覚える範囲が広いのが第一の壁です。
②2分野それぞれに合格ラインがある
前述のとおり、両分野で基準点を取る必要があります。特に、看護師など医療職は保健医療分野が得意でも介護支援分野で苦戦し、介護職はその逆になりがち。苦手分野を作れないのが難しさです。
③働きながらの受験で時間が足りない
受験資格は実務経験5年以上。つまり受験者のほとんどが働きながら勉強する社会人です。日々の業務で疲れた中、勉強時間を確保するのは容易ではありません。試験そのものより、勉強を継続する環境づくりが難関、という面もあります。
合格に必要な勉強時間の目安
合格に必要な勉強時間は、一般的に100〜200時間といわれます。幅があるのは、受験資格を満たすまでの実務経験や保有資格が人によって違うためです。
- 試験1年前から始めるなら:1日30分〜1時間ペース
- 半年前から始めるなら:1日1〜2時間ペース
- 直前3ヶ月なら:1日2時間以上と、かなりの追い込みが必要
おすすめは、試験の半年〜1年前から、少しずつ毎日。まとめて詰め込むより、コツコツ続けるほうが記憶に定着します。ケアマネ試験の申込は例年6月、試験は10月。逆算して計画を立てましょう。
独学でも合格できる?
結論、独学でも合格は可能です。実際、市販のテキストと過去問だけで合格している人も多くいます。ただし、向き不向きがあります。
| 独学が向く人 | 講座が向く人 |
|---|---|
| 自分でスケジュールを管理できる | 一人だと勉強が続かない |
| 費用を抑えたい | 効率よく要点を押さえたい |
| 過去問中心の勉強が得意 | 制度改正など最新情報を確実に押さえたい |
独学の基本は「テキストで全体を把握 → 過去問を繰り返す → 苦手分野を復習」のサイクル。過去問は最低3年分を、答えを覚えるまで繰り返すのが定石です。介護保険制度は3年ごとに改正されるので、必ず最新年度に対応した教材を使ってください。独学に不安があれば、受験対策講座を活用するのも一つの手です。
働きながら合格する勉強法
受験者の大半が働きながら。忙しい中で合格するコツを紹介します。
- すき間時間を使う:通勤中や休憩中にスマホアプリや一問一答で。まとまった時間が取れなくても、細切れ時間の積み重ねが効きます
- 過去問を主軸にする:限られた時間なら、テキストの通読より過去問演習を優先。出題パターンに慣れるのが近道です
- 苦手分野を早めに特定する:2分野それぞれに合格ラインがあるので、苦手分野を放置しない。早めに見つけて重点対策を
- 職場の同僚・先輩を巻き込む:すでにケアマネの先輩がいれば、勉強のコツや実務に即した知識を教えてもらえます
- 勉強仲間をつくる:同じ試験を目指す仲間がいると、モチベーションが続きます
他の介護資格との難易度比較
ケアマネ試験の位置づけを、他の介護資格と比べてみます。
| 資格 | 難易度 | 合格率の目安 |
|---|---|---|
| 介護職員初任者研修 | やさしい | 修了試験はほぼ全員合格 |
| 実務者研修 | やさしい | 修了が前提(試験は課さない養成施設が多い) |
| 介護福祉士(国家資格) | 中くらい | 70%前後 |
| ケアマネジャー | やや難しい | 20〜32%程度 |
ケアマネ試験は、介護福祉士より合格率が低く、介護系のキャリアの中でも難関の部類。だからこそ、合格すれば専門性の証明になり、給与やキャリアの幅も広がります。
それでもケアマネを目指す価値
難しい試験ですが、目指す価値は十分にあります。ケアマネは介護職の中でも給与が高い傾向にあり(ケアマネ資格保有者の平均給与は介護福祉士より高め)、夜勤のない居宅ケアマネなど働き方の選択肢も広がります。高齢化で需要は年々高まり、人手不足で市場価値も高い状態です。
ケアマネを目指す実務経験を積む中で。受験資格には5年以上の実務経験が必要です。その経験を積む間、いろいろな施設形態を知っておくと、ケアマネになったときの引き出しが増えます。スキマかんごの単発1日のお仕事なら、特養・デイ・グループホームなど、さまざまな現場を体験できます。多様なケースを知ることは、将来ケアプランを立てる立場になったときに必ず活きます。お給料は即日払い、しつこい勧誘もありません。→ 単発バイトについてくわしく
よくある質問
Q. ケアマネ試験は何回で受かる人が多いですか?
一度で合格する人もいれば、複数回挑戦する人もいます。合格率20〜32%が示すとおり簡単ではありませんが、範囲を押さえて計画的に対策すれば十分合格できます。
Q. 勉強時間はどのくらい必要ですか?
一般的に100〜200時間が目安です。試験の半年〜1年前から、1日30分〜1時間のペースでコツコツ進めるのがおすすめです。
Q. 独学と講座、どちらがいいですか?
自己管理ができて費用を抑えたいなら独学、効率や最新情報の確実さを求めるなら講座が向いています。独学でも過去問中心に対策すれば合格は可能です。
Q. 介護福祉士より難しいですか?
合格率で見ると、介護福祉士(70%前後)よりケアマネ(20〜32%)のほうが低く、難しい部類です。ただし出題範囲を押さえれば対策できます。
まとめ
- ケアマネ試験の合格率は20〜32%程度。介護系では難関の部類
- 難しい理由は①範囲が広い ②2分野それぞれに合格ライン ③働きながらで時間不足
- 必要な勉強時間は100〜200時間。半年〜1年前からコツコツが王道
- 独学でも合格可能。過去問中心+最新年度の教材が鍵
- 難関だが、給与・働き方・需要の面で目指す価値は大きい