こんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、介護職から他業種への転職で使える強み、介護職からの転職でおすすめの職種、介護職から異業種へ転職するメリット・デメリットを解説します。
また、介護職の主な転職理由、介護から転職を成功させるポイント、介護士の働き方や職場環境の実態についても触れているので参考にしてください。
介護職から他業種への転職で使える強み
介護職から他業種への転職で使える強みは次の3つです。
履歴書や自己PR、面接でスキルや能力をアピールする材料として参考にしましょう。
高いコミュニケーション能力
介護職は利用者やその家族、施設の関係者と関わる仕事なので、自然と高いコミュニケーション能力が身につきます。
他業種でもチームで仕事をしたり、円滑に業務を進めるためにはコミュニケーション能力が不可欠です。
そのため、高いコミュニケーション能力は他職種においても十分活かせるスキルといえます。
忍耐力の強さ
介護現場では気難しい利用者の対応をしたり、難しい病気を持った人と接する機会が多いです。
そのため、一般業務以外でストレスを感じることも多くあり、介護業界で働いた経験は忍耐力や粘り強さがあることをアピールできます。
また、忍耐力があると難しい仕事に直面しても逃げずに頑張れる人、ストレス耐性が強い人と判断してもらえるのでライバルとの差をつけられます。
チームワーク力
介護職には一人で対応する業務もありますが、基本的には一緒に働く職員とのチームワーク力が求められます。
利用者の情報共有やレクリエーションの企画、実施など、職員が一丸となって取り組まないとできない仕事が多くあるからです。
他職種でも部署やグループでプロジェクトを企画したり、円滑に業務を進めるためにもチームワーク力は重要なスキルです。
そのため、介護職で身につけたチームワーク力や協調性の高さを強みとしてアピールしましょう。
介護職からの転職でおすすめの職種
介護に似た仕事で転職するなら次の5つの職種がおすすめです。
職業 | 平均年収 | 必要な資格・スキル |
---|---|---|
介護事務 | 320〜400万円 | 基本的なパソコン操作コミュニケーションスキル |
看護師・看護助手 | 看護師:500万円看護助手:300万円 | 看護師:看護師免許看護助手:メディカルケアワーカー、看護助手認定実務者試験 |
ケアマネージャー | 330〜430万円 | ケアマネージャー試験ケアマネージャー実務研修5年以上・900日以上の実務経験 |
保育士 | 320〜380万円 | 保育士資格洞察力判断力 |
介護タクシー | 250万円 | 普通自動車二種免許介護職員初任者研修 |
介護事務
介護事務は介護保険サービスに応じて、利用料金や国保連合会の介護報酬を請求する仕事です。
一般的な事務作業に加えて、窓口業務や関係各所との仲介、備品補充など業務の範囲は多岐に渡ります。
また、介護施設によっては介護士のフォローを任されることもあります。
看護師・看護助手
看護師・看護助手は介護で学んだ知識やスキルを活かせる職種です。
ただし、看護師は国家試験である看護師免許を取得する必要があり、専門学校に通って所定のカリキュラムを修了する必要があります。
免許取得の難易度は高いですが、看護師になれば安定的な仕事・収入を得られます。
また、看護助手は免許が不要なため就職の難易度が低く、食事介助や更衣介助など介護職と似た仕事内容もあります。
ケアマネージャー
ケアマネージャーは高齢者が適切な介護サービスを受けられるよう、ケアプランの作成や介護施設の紹介する仕事です。
ケアマネージャー試験を受験するためには一定期間の実務経験と研修試験に合格する必要があります。
資格取得まで時間かかる職種ですが、利用者と介護施設の架け橋になる仕事なので、やりがいや使命感を持って働ける仕事といえます。
保育士
保育士は子どもの世話をする点では介護職と似ています。
ただ、大人を相手にするよりも怪我や事故などの危険が多くあるので洞察力や判断力など、未然に危険を防ぐ判断力や行動力が求められます。
また、保育士資格を持っていれば、以下のような保育園以外の場所でも働くことができます。
- 保育所
- 助産施設
- 母子生活支援施設
- 児童養護施設
- 知的障害児施設
- 児童自立支援しせる
- 児童家庭支援センター
介護タクシー
介護タクシーは通院や介護施設への送迎、買い物などで介助する仕事です。
介護に関連する資格を持っていたり、介護経験があれば誰でも働けます。
一般的なタクシーとは異なり、予約を受けた時間のみ送迎をします。
また、外出先で受付までの移動を手伝ったり、トイレへ案内したりなど送迎以外の介助をすることも多いです。
介護職から異業種に転職する30代におすすめの職種
介護職から異業種に転職する30代は次の職種がおすすめです。
職種 | 平均年収 | 必要な資格・スキル |
---|---|---|
介護教員 | 350〜430万円 | 介護福祉士5年以上の実務経験コミュニケーションスキル |
生活相談員 | 300〜400万円 | 社会福祉士精神保健福祉士社会福祉主事任用資格 |
心理カウンセラー | 300〜400万円 | 公認心理士臨床心理士傾聴力言語化力 |
介護教員
介護教員は介護技術の習得を目指す人に知識や技術を教える仕事です。
介護福祉養成校で働き、介護教員として3年以上働けば教員主任になることもできます。
介護初心者がいきなり介護教員を目指すことは難しいですが豊富な介護経験があり、人に教えることが好きな人に向いています。
また、学生指導以外にも担任やサークル担当、保護者対応などの業務もあります。
生活相談員
生活相談員は介護施設で利用者の相談を受けたり、新規利用者の契約手続き、ケアマネージャーと連絡を取る仕事です。
介護施設によっては介護事務と兼任することもあります。
また、職員の勉強会を企画したり、施設の人材育成に携わることもあるので業務範囲が多い仕事といえます。
心理カウンセラー
心理カウンセラーはカウンセリングルームや学校、病院などに勤務し、悩みや不安の相談を聞いてサポートする仕事です。
介護職での人の話を聴いたり、悩みに対応するスキルを活かせます。
また、メンタルカウンセラーやチャイルドカウンセラーなどの民間資格を取ると仕事の幅を広げられます。
介護職から一般企業への転職でおすすめの職種
介護職から一般企業へ転職したい人は次の5つの職種がおすすめです。
職種 | 平均年収 | 必要な資格・スキル |
---|---|---|
営業職 | 450〜560万円 | 基本的なパソコン操作コミュニケーションスキル会話力 |
事務職 | 330〜430万円 | 基本的なパソコン操作コミュニケーションスキル高い正確性 |
キャリアアドバイザー | 240〜650万円 | コミュニケーションスキル傾聴力情報収集力マネジメントスキル |
接客・サービス業 | 300〜400万円 | コミュニケーションスキル情報収集力提案力 |
IT業界 | 400〜600万円 | ITパスポート試験基本情報技術者試験応用情報技術者試験ヒアリング力 |
営業職
人と接することに慣れている介護職なら営業職は難しくありません。
介護職は人の話を聞いたり、相手の要望に応えらえれるスキルを身につけているからです。
また、介護関連の商品を扱っている企業であれば、実際の使用感や注意点など使い手目線で商品を紹介できます。
さらに、営業職は成果の分だけインセンティブがもらえるので、年収アップも期待できる職種です。
事務職
事務職はデータ入力や書類作成などデスクワークが中心になる仕事なので身体的負担が少なく、体力に自信がない人でも働けます。
また、雇用形態もパートや派遣、契約社員など幅広くあるので、初心者でも挑戦しやすい仕事といえます。
ただ、事務職は求人が多い反面、求人倍率が高い職種です。
そのため、ワードやエクセルなどのパソコンスキルがなかったり、電話対応などができないと採用してもらえない可能性があります。
キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーは就職サイトや転職エージェントで利用者の就職・転職をサポートする仕事です。
介護経験を活かして職場の雰囲気や仕事の詳細、求められる人材像・スキルなど的確なアドバイスができます。
また、介護職は人の話を聞いたり、悩みに寄り添った対応ができるので、キャリアアドバイザーのように人の力になれる仕事はスキルを発揮しやすいといえます。
介護経験を活かすならまずは、介護業界専門の就職サイト・転職エージェントに応募してみましょう。
接客・サービス業
介護職で接客する機会はほとんどありませんが、人のためになることをする・人を喜ばせる点では共通しています。
また、接客やサービス業は飲食店やアパレル、百貨店、ホテルなど種類がたくさんあるので、自分に合う職場を見つけやすいです。
履歴書や面接ではコミュニケーションスキルや提案力をアピールすると、採用されやすくなります。
IT業界
IT業界は介護職のスキルや経験を活かせる機会は少ないですが求人数は年々増え続けており、将来的にも需要が高い職種です。
そのため、プログラミングやIT関連の知識・スキルを身につければ長く働けます。
主な仕事は新しいシステムの構築やプログラミング、バグの修正などです。
システムエンジニアやプログラマーとして成功すれば収入もアップするので、専門的な仕事がしたい人や年収を上げたい人におすすめの仕事です。
介護士から転職した人の主な理由5選
介護士から転職した人の主な退職理由を解説します。
大変なわりに収入が少ない
介護士は仕事が大変なわりに収入が少ないと感じている人が多く、2022年には「介護職員等ベースアップ等支援加算」という賃上げを目的とした制度がはじまりました。
しかし、介護求人や支援サービスをしているekaigowithが実施したアンケート調査では、80%以上の人が「給料が上がったとは思わない」と回答しています。
賃上げがされても給料が仕事に見合っていないと感じたり、人の命に関わる仕事であるにもかかわらず評価されていないと感じている人が多くいることがわかります。
そのため、介護職員が定着しなかったり、離職に繋がってしまうのです。
人間関係のストレス
介護現場は利用者が限定されていたり、施設内でサービスを提供するのでとても閉鎖的な空間で仕事をします。
そのため、気が合わない人や嫌いだなと感じる人がいても、長い時間同じ空間で過ごさなければならず、人間関係のストレスが溜まりやすくなります。
また、利用者から文句や理不尽なことを言われる場合もあり、働きにくさを感じて退職してしまう人が多いのです。
休暇を取りづらい
介護職はシフト制で働くことが多く、希望の休みや長期休暇が取りづらい仕事です。
また、職場の人手が足りず、休みたくても上司に相談しにくい職場もあります。
そのため、休みが固定されている会社や希望休が取りやすい仕事へ転職する人が多いです。
将来性に不安を感じる
介護は将来的にも需要がある職種ですが、給料の低さや体力的負担の多さから長く働くことに不安を感じている人もいます。
さらに、介護職は年功序列でキャリアが上がっていく場合が多く、スキルや能力があっても評価してもらえなかったり、キャリアアップ制度が整っていない職場もあります。
そのため、「仕事に将来性を感じない」「働き続けても待遇は変わらない」と感じ、辞めてしまう人が多いのです。
体力的に仕事を続けるのがしんどい
介護職は日々の介助業務で身体に負担がかかり、慢性的な腰痛や膝痛を抱えている人もいます。
しかし、利用者の介護内容を変えたり、力仕事を避けて働くことはできません。
また、人手不足が原因で力仕事が辛くても代わりに仕事を頼むことも難しいです。
そのため、体力的に仕事を続けるのがしんどい、長く働き続けるのは難しいと判断して転職する人が増えるのです。
介護職から異業種へ転職してよかったと思えること
介護職から仕事経験のない業種へ転職するのは勇気がいることです。
しかし、介護職から異業種へ転職して得られるメリットもたくさんあります。
生活リズムが整う
職場や担当業務によりますが、介護職は夜勤や残業が多い職種です。
そのため、介護職から異業種へ転職すれば夜勤や残業に悩むことがなくなり、生活リズムが整いやすくなります。
また、土日祝に休みが取れたり、長期休暇も取りやすくなるので家族や友人との時間も確保しやすくなります。
人間関係のストレスが解消する
すべての介護現場に当てはまるわけではありませんが、職場によってはパワハラやモラハラ、いじめなど人間関係にストレスを感じることがあります。
新しい仕事をはじめれば人間関係をリセットでき、ストレス続きの環境から脱却できます。
さらに、ストレスが減ることで仕事にも集中しやすくなるので、仕事へのモチベーションも上がり、やりがいを感じながら楽しく働けます。
体力的負担がなくなる
介護職は利用者の入浴介助や移動介助など、力仕事が多くあります。
はじめのうちは仕事に慣れれば大丈夫と思っても、長く働いていくうちに体力的にきついと感じる人も多いです。
転職すれば体力的な負担が少ない仕事に就くこともできます。
また、体力に余裕ができれば家庭や育児との両立がしやすくなるので、プライベートも充実できるようになります。
新しい仕事で経験値が上がる
介護は施設や病院など決まった場所でルーチンワークをしているので、新しい経験をする機会が多くありません。
しかし、異業種に転職すれば今までとは違う仕事ができ、経験値を上げることができます。
また、新しい経験ややってみたかったことを実現することで、自分に合う仕事を見つけられる可能性もあります。
キャリアや収入アップを狙える
介護職はキャリアアップが年功序列になっている場合もあり、どんなに頑張ってもキャリアが上がらなかったり、収入が変わらないことが多くあります。
自分のスキルや頑張りをしっかり評価してくれる職場へ転職することで、キャリアや収入アップを狙えます。
また、職種によってはインセンティブ制度があり、頑張った分だけ収入に反映されます。
キャリアや収入は仕事へのモチベーション維持や自信に繋がるので、思い切って異業種へ転職するのもおすすめです。
介護から異業種へ転職できない理由や注意すること
介護職から異業種へ転職できないと言われる理由や異業種転職で注意することを解説します。
介護士としての経験は評価されない
異業種へ転職しても介護で学んだスキルや経験を活かすことは可能ですが、介護士としてのキャリアや経験は評価されません。
また、一緒に働く人より年齢が上だったとしても異業種へ転職した時点でキャリアは振り出しに戻ります。
そのため、介護職以外へ転職する際は介護の経験が評価されないこと、一からキャリアを築いていく必要があることを覚えておきましょう。
介護職のブランクができる
介護職から異業種へ転職したら復職の難易度が高くなります。
介護は特殊な業務が多いのでブランクができることで仕事の感覚を忘れたり、復職を考えても難しくなることが多いからです。
介護職に戻らない覚悟で転職するのであれば問題ありませんが、少しでも介護職への復帰を考えるのであれば、介護に似た仕事に就くのがおすすめです。
人から感謝される機会が減る
介護職は利用者やその家族から感謝される機会が多く、人に喜んでもらえることをやりがいとして頑張っている介護職員も多いです。
しかし、新しい転職先で対人サービスがなかったり、デスクワークの仕事ばかりの場合は人から感謝される機会が減ります。
異業種への転職で新しい経験や知識が身につくことも大きなメリットですが、自分がやりがいを感じることは何かをしっかり考えてから転職を検討しましょう。
待遇や職場環境の善し悪しがわからない
介護職に限ったことではありませんが、異業種へ転職しても待遇や職場環境が自分に合っているかどうかはわかりません。
そのため、まずは自分にとっていい職場とはどんな仕事なのか、転職する上での譲れないポイントなどを考えてから転職先を探しましょう。
また、どんな仕事にも善し悪しは必ずあります。
転職で自分の希望がすべて叶うと思わず、辛い部分や苦労することも必ずあることも理解しておきましょう。
年齢制限で求人数が限られてくる
介護職は40代、50代でも求人を募集していますが、一般企業は年齢制限を設けている場合が多いです。
そのため、転職する際の年齢によっては求人数が限られ、希望の職種に就けない可能性もあります。
介護以外の仕事に興味があったり、転職を考えたら自分の年齢でも転職が可能かどうか求人情報を確認しましょう。
介護から転職を成功させる3つのポイント
介護職から転職を成功させるポイントは次の3つです。
効率的に転職したい人やなかなか転職先が決まらない人は、ぜひ実践してみましょう。
在職中に転職活動をする
転職活動は在職中にするのがおすすめです。
転職先が決まる前に退職してしまうと次の3つのデメリットがあるからです。
- 転職先が決まらない不安な状態が続く
- 貯蓄が減り、収入がない焦りからミスマッチな職場を選んでしまう
- ブランクが長いと転職が不利になる
また、条件が合わなかったり、選考に落ちたりなど思いの外、転職活動に時間がかかる場合もあります。
希望条件に合う職場を見つけるためにも、在職中の転職活動がベストです。
転職サイトやエージェントを活用する
転職活動は書類を提出したり、面接を受けたりなどやることが多く、仕事をしながら進めるのは大変です。
そのため、転職サイトやエージェントを活用しましょう。
転職サイトは希望する求人を探しやすく、会員専用の非公開求人なども閲覧できます。
また、転職エージェントは自分の代わりに企業と連絡を取ったり、転職のアドバイスもしてもらえるので効率的に転職活動ができます。
転職先の希望条件や優先順位を決める
転職を考えたら、希望する年収・勤務形態・勤務時間・休日日数など具体的な希望条件を洗い出し、優先順位を決めましょう。
絶対外せない条件、妥協できる条件を決めておくことで求人の選定もスムーズになり、理想に近い転職先を見つけやすくなります。
介護職への転職を考えている方必見!介護士の働き方や職場環境の実態
介護士の働き方や職場環境の実態を解説します。
介護職を目指そうと考えている人や介護職への転職を検討している人はぜひ、参考にしましょう。
介護職員の雇用形態
厚生労働省が実施した「介護労働者の就業形態と就業意識調査」によると、介護職員の雇用形態は無期雇用職員が最も多い結果となりました。
職員の種類 | 無期雇用職員 | 有期雇用職員 | 無回答 |
---|---|---|---|
介護支援専門員 | 78.6% | 19.8% | 1.6% |
サービス提供責任者 | 77.3% | 20.7% | 2.0% |
訪問介護職員 | 68.5% | 29.1% | 2.5% |
介護職員 | 72% | 26% | 2% |
調査結果の背景として介護業界は人手不足が続いており、正規雇用で安定的に人材を確保しようとしていることが考えられます。
ただ、パートや契約社員などの有期雇用職員も3割近くおり、割合としては多いです。
背景として有期雇用職員でも福利厚生を利用できたり、ボーナスがもらえるなど正社員にならなくても好条件で働ける環境が整っていることが考えられます。
1週間あたりの労働時間
「介護労働者の就業形態と就業意識調査」によると介護士の1週間あたりの労働時間は以下の結果となりました。
10時間未満 | 10〜20時間 | 20〜30時間 | 30〜40時間 | 40時間以上 | |
---|---|---|---|---|---|
介護支援専門員 | 4.2% | 1.8% | 3.2% | 16.5% | 70.5% |
サービス提供責任者 | 4.9% | 0.7% | 1.5% | 13% | 74.9% |
訪問介護職員 | 8.2% | 13.5% | 13.1% | 13.2% | 47.1% |
介護職員 | 4.9% | 4% | 9.6% | 15.3% | 61.8% |
1週間で40時間以上働いている人が最も多く、週5勤務で1日8時間以上働いていることがわかります。
つまり、通常の勤務時間+残業をしている人が多いといえます。
平均勤続年数
「介護労働者の就業形態と就業意識調査」の結果によると、介護職の平均勤続年数は以下のとおりです。
平均勤続年数 | |
---|---|
介護支援専門員 | 8年 |
サービス提供責任者 | 8.7年 |
訪問介護職員 | 6.9年 |
介護職員 | 7.1年 |
5年未満は43.7%、5年以上10年未満が27.8%でした。
介護職全体の勤続年数は10年未満が多く、人の入れ替わりが多い業種であることがわかります。
介護うつになる人が多い
介護うつとは介護の仕事が原因でかかるうつ病・うつ症状のことを指し、介護職に限らず、家族や介護をしている人にも起こるので注意が必要です。
介護うつになりやすい人の特徴は次の3つが挙げられます。
- 責任感が強い人
- 真面目な人
- 完璧主義で妥協できない人
無気力や食欲不振、慢性的な疲労を感じたら、早めに家族や専門医へ相談しましょう。
また、ストレスチェックやストレス解消法を活用して、介護ストレスと向き合うことが大切です。
介護職からの転職でよくある質問
介護職からの転職でよくある質問に回答していきます。
50代でも介護職から転職できる?
職種や労働条件によっては50代でも介護職から転職できますが、他の年代に比べて転職のハードルはかなり高いです。
一般企業のキャリア形成は30〜40代までとされている場合が多く、50代の人材を育てようと考える会社は少ないからです。
そのため、転職先や働く条件は限られてくると覚えておきましょう。
50代で介護職から転職を考えている人は、介護に関連する仕事に就くのがおすすめです。
介護職から異業種への転職は難易度が高い?
介護職から異業種への転職は難しくありません。
介護では人とのコミュニケーションやチームワーク力など、異業種でも活かせるスキルを身につけられるからです。
履歴書や面接では介護職で身につけた経験やスキルをどのように活かしたいかアピールしましょう。
転職時はどのような自己PRをしたらいい?
介護職からの転職で自己PRを作成する際は実体験や仕事の成果など、介護職を詳しく知らない人でも理解できるような内容を盛り込むのがコツです。
転職先や採用担当者によっては介護の仕事を知らなかったり、イメージできない人も多いからです。
また、仕事を通して得たスキルや資格をアピールするのも効果的です。
異業種転職はどの雇用形態がおすすめ?
まずは、派遣や契約社員として働くのがおすすめです。
介護職から異業種への転職は職場の雰囲気や待遇などわからないことも多く、いきなり正社員で就職して理想と現実とのギャップを感じる人も多くいるからです。
また、派遣や契約社員であればアルバイトやパートよりも給料が安定しているので、生活水準が落ちる心配がありません。
転職しても介護職へ戻る人も多い?
異業種へ転職しても介護職へ戻る人も多いです。
介護業界は人手不足の状況が続いているので求人数が多く、買い手市場だからです。
そのため、他の仕事が合わなかったら介護職へ戻ることも検討できます。
ただし、介護経験のブランクが長かったり、年齢が高くなると仕事に慣れるまできついと感じることがあるので注意しましょう。
まとめ
介護職から他業種へ転職しても活かせる経験やスキルはたくさんあります。
しかし、年齢によっては転職で不利になったり、介護職にブランクができる可能性もあるので、転職するメリット・デメリットはしっかり理解しておきましょう。
また、転職先によっては介護士としてのキャリアや経験が評価されないケースもあるので、本当に必要な転職なのか判断することも重要です。
まずは、介護職に似た職種、一般企業の職種の順で調べていき、自分の経験や能力を発揮できる仕事を見つけましょう。