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介護予防運動指導員ってどんな資格?
あなたは今こんなことを考えていませんか?
結論から言うと、介護予防運動指導員とは”身体機能に不安を感じている高齢者等に対し、介護予防のための運動や知識等を指導する専門家”です。
地方独立行政法人、東京都健康長寿医療センター研究所が認定を行っている民間の資格です。対象者に応じた介護予防プログラムを立案・実施・指導することで要介護状態になることを防ぐことを目的としています。
活躍の場は多岐に渡っていて、例えば介護職が取得することで機能訓練指導員の補助として働いたり、地域包括支援センターの職員が取得することで介護予防教室で講師をすることができます。
この記事では「介護予防運動指導員」について徹底的に詳しく解説しました。この記事を読めば、介護予防運動指導員についてしっかり理解できます。
介護予防運動指導員とは
介護予防運動指導員とは、身体機能に不安を感じている高齢者等に対し、介護予防のための運動や知識等を指導する専門家です。
地方独立行政法人、東京都健康長寿医療センター研究所が認定を行っている民間の資格です。対象者に応じた介護予防プログラムを立案・実施・指導することで、要介護状態になることを防ぐことを目的としています。
活躍の場は多岐に渡っていて
- 介護職が取得して、機能訓練指導員の補助として勤務
- 地域包括支援センターの職員が取得して、介護予防教室で講師をする
などがあります。
このように介護予防運動指導員とは、”「介護予防にまつわる様々な指導を行うことで、要介護状態になることを防ぐ活動を行っているスペシャリスト」であることを証明する資格”なのです。
次の章では、介護予防運動指導員の仕事をより深く解説していきます。
介護予防運動指導員の仕事とは
介護予防運動指導員の仕事は、主に筋力トレーニングや体操・遊びリテーション(レクリエーションを通じた機能訓練)などを始めとする介護予防プログラムを作成し、実施することです。
具体的には次の4つがあります。
項目 | 業務の概要 |
---|---|
介護予防プログラム立案 | その人の心身機能や意向を確認しながら目標を設定し、介護予防プログラムを立案します。 担当ケアマネジャーがいる場合は、ケアプランも確認しながら内容を考えます。 |
介護予防運動指導 | マシントレーニングによる筋力トレーニングや転倒予防体操、尿失禁予防体操、口腔機能向上体操等を行います。 参加者に口頭で指示するだけでなく、自らも実践しながら指導します。 そのため、心と身体に関する基礎知識が必要となります。 |
事前評価・事後評価 | 介護予防プログラム立案するための事前評価(アセスメント)を行います。 また、実際に立案したプログラムの効果が出ているか事後評価を行います。 事後評価を元にして修正点があれば、立案した介護予防プログラムを修正して次のサイクルを繰り返します。 |
他専門職との連携 | 介護予防プログラムを実践・評価していく中で、必要に応じて医療・保健・福祉専門職との情報共有や連携を図ります。 健康維持のため、様々な職種との連携が重要になります。 |
介護予防運動指導員は、各地域で開催されている介護予防教室の講師や、民間のフィットネスジムで行われる中高年向けプログラムのインストラクターとして活躍しています。
介護保険制度に基づく“機能訓練指導員”の資格要件としては認められていませんが、デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護施設では、機能訓練指導員と協力して利用者のリハビリを行う業務を担います。
要介護認定を受ける人が年々上昇している昨今、国としても高齢者の自立支援や介護予防に関する取り組み、要介護者の身体機能維持・向上に向けた取り組みに力を入れています。
そのため初任者研修や介護福祉士などの介護に関わる仕事と組み合わせて取得することで、様々な場面で活躍することが期待されています。
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介護予防運動指導員の資格を取得するメリット
介護予防運動指導員を取得すると、次の3つのメリットがあります。
- 介護予防の知識が身につく
- 介護事業所以外でも活躍の場がある
- 就職や転職に有利
最大のメリットは、“介護予防の知識が身につく”ことです。カリキュラムには、介護予防に関する数多くの学習内容が盛り込まれているため、自然と介護予防の知識が身につきます。
厚生労働省は、要介護者の心身機能を維持向上させた場合に、加算として介護報酬を増額させる仕組みを作っています。仮に要介護状態になっても悪化させないことを重要視しているのです。
また厚生労働省は、地域交流サロンや民間のフィットネスジムでの介護予防教室も全国的に活発に推進していて、要介護状態にならないための様々な施策も同時に推進しています。
このため介護予防運動指導員の資格は、介護に関わる人だけでなく人の健康に関わる全ての方にオススメできる資格です。
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介護予防運動指導員になるには
介護予防運動指導員の資格は、講義を受けて修了試験に合格すると取得できます。修了試験の難易度は高くなく、講義をしっかり聞いていれば合格できます。
介護予防運動指導員の資格は、地方独立行政法人の東京都健康長寿医療センターが主催する資格です。東京都健康長寿医療センターが、全国の事業者に研修の開講を委託しているため、全国各地で受講できます。
実施団体は介護予防運動指導員等養成事業|指定事業者一覧から確認できます。その他、資格取得に必要な研修会に関する概要は次の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
受講要件 | 医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、歯科衛生士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、介護支援専門員、健康運動指導士等、介護職員基礎研修課程修了者、訪問介護員2級以上で実務経験2年以上の方、実務者研修修了者、初任者研修修了者で実務経験2年以上の方、および上記国家資格の養成校等の卒業見込みかつ資格取得見込みの者(国家試験受験者) |
申込方法 | 実施団体ごとに異なる |
費用 | 受講料:70,000~90,000円程度(実施団体ごとに異なる) 更新手数料:3,100円(3年毎の更新制) |
このように全国各地で実施されている介護予防運動指導員講習会を受講し、修了試験に合格すると、資格を取得できます。
資格を取得後は
- 介護予防運動を実践している介護保険施設
- コミュニティーセンター
- トレーニングセンター
など、資格を活かした職に就業できます。
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介護予防運動指導員のカリキュラム
介護予防運動指導員のカリキュラムは、全部で17科目・31.5時間の内容です。
- 高齢者に関する基礎知識
- 筋力トレーニング
- 転倒予防
- 尿失禁予防
- 認知症予防
に関する講義・実習が中心です。
カリキュラムの詳細は次の通りです。
科目・講座名 | 形式 | 時間 | 内容 |
---|---|---|---|
老年学 | 講義 | 45分 | 老年学の概要 |
介護予防概論 | 講義 | 45分 | 介護予防の概要と 介護予防が目指す社会の変化 |
地域づくりによる介護予防論 | 講義 | 45分 | 地域づくりによる介護予防の意義と 専門職の役割 |
高齢者の社会参加と介護予防 | 講義 | 45分 | 社会参加が心身の健康に及ぼす影響 |
介護予防・日常生活支援総合事業と 介護予防コーディネーション | 講義 | 45分 | 介護予防コーディネーションと 介護予防事業評価の概要 |
行動科学特論 | 講義 | 45分 | 行動科学の概要と 健康行動の定着を促す具体的な手法 |
介護予防評価学特論 | 講義 | 1.5時間 | 介護予防評価の概要と評価法の修得 |
介護予防評価学実習 | 実習 | 1.5時間 | 介護予防評価の概要と評価法の修得 |
介護予防統計学 | 講義 | 1.5時間 | データの種類の区別と基本的な検定方法 |
リスクマネジメント | 講義 | 1.5時間 | リスクマネジメントの概要と対処法 |
高齢者筋力向上トレーニング特論 | 講義 | 1.5時間 | 高齢者における筋力向上トレーニングの概要と 包括的高齢者運動トレーニングプログラムの修得 |
高齢者筋力向上トレーニング実習 | 実習 | 4.5時間 | 高齢者における筋力向上トレーニングの概要と 包括的高齢者運動トレーニングプログラムの修得 |
転倒予防特論 | 講義 | 1.5時間 | 転倒予防の概要と 転倒予防プログラムの習得 |
転倒予防実習 | 実習 | 1.5時間 | 転倒予防の概要と 転倒予防プログラムの習得 |
尿失禁予防特論 | 講義 | 1.5時間 | 尿失禁予防の概要と 尿失禁予防プログラムの習得 |
尿失禁予防実習 | 実習 | 1.5時間 | 尿失禁予防の概要と 尿失禁予防プログラムの習得 |
高齢者栄養改善活動特論 | 講義 | 1.5時間 | 高齢者栄養改善活動の概要と 栄養改善プログラムの習得 |
口腔機能向上特論 | 講義 | 1.5時間 | 高齢者の口腔機能の概要と 口腔機能向上プログラムの習得 |
口腔機能向上実習 | 実習 | 1.5時間 | 高齢者の口腔機能の概要と 口腔機能向上プログラムの習得 |
フレイル・サルコベニア予防特論 | 講義 | 45分 | フレイル・サルコベニアの概要と予防法 |
認知症予防特論 | 講義 | 1.5時間 | 認知症予防の概要と 認知症予防プログラムの習得 |
認知症予防実習 | 実習 | 1.5時間 | 認知症予防の概要と 認知症予防プログラムの習得 |
うつ・孤立・と閉じこもり予防特論 | 講義 | 45分 | 高齢期のうつと社会的孤立、閉じこもりの概要 |
合計 | 31.5時間 |
講義は、実施団体によって
- 1日約8時間の研修を連日集中的に行う
- 週1回の講義を約1ヶ月かけて行う
の2つの場合があります(詳細は、受講申込時に各実施団体へ直接確認してください)。講義を全て受講し、修了試験に合格すると晴れて資格取得です。
このように介護予防運動指導員は
- 3~4回の通学授業
- 修了試験
というカリキュラムになっています。
講座は大きく分けて
- 短期集中型の講座
- 週1回で約1ヶ月の講座
の2つがあります。申込の際はよく確認しましょう。
介護予防運動指導員を提供するオススメ講座
介護予防運動指導員の講座は、全国各地で実施されています。表に介護予防運動指導員のオススメ講座をピックアップしたので、ご参考下さい。
講座名 | 費用 | 対象地域 | 受講期間 |
---|---|---|---|
ニチイ | 95,241円 (税別) | 全国 (通学) | 1ヶ月 (目安) |
藤仁館医療福祉カレッジ | 88,000円 (税別) | 大宮、池袋、高崎 (通学) | 4日間 |
東京療術学院(介護予防指導員養成講座) | 22,000円 (税込) | 東京、名古屋 (通信あり) | 3日間 |
医療法人啓信会ケアスクールリエゾン | 67,500円 (税別) | 大久保校 (通学) | 5日間 (約1.5ヶ月) |
セントラルスポーツ | 80,000円 (税別) | 全国 (通学) | 5日間 |
ティップネス | 68,000円 (税別) | 東京 (通学) | 5日間 |
また下記サイトから介護予防運動指導員の資料を無料でまとめて請求できます。まずは手元にパンフレットを取り寄せて、自分の目で介護予防運動指導員の開講スクールを比較検討してみてください。
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最後に介護予防運動指導員によく似た名称である、介護予防指導士との違いについてご紹介します。
介護予防運動指導員 | 介護予防指導士 | |
---|---|---|
指定機関 | 地方独立行政法人|東京都健康長寿医療センター研究所 | 特定非営利活動法人|日本介護予防協会 |
受講申込先 | 指定を受けた事業者 | 指定機関に直接申し込む |
受講料 | 70,000~90,000円 (実施団体により異なる) | 54,000円 (全国共通) |
受講期間 | 3~4日 (実施団体により異なる) | 3日 (全国共通) |
カリキュラム | 17科目・31.5時間 | 10科目・21.5時間 |
修了試験 | あり | なし |
受講要件 | 医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、歯科衛生士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、介護支援専門員、健康運動指導士等、介護職員基礎研修課程修了者、訪問介護員2級以上で実務経験2年以上の方、実務者研修修了者、初任者研修修了者で実務経験2年以上の方、および上記国家資格の養成校等の卒業見込みかつ資格取得見込みの者(国家試験受験者) | 介護福祉士、介護職員初任者研修課程修了者、ヘルパー1・2級、介護支援専門員など介護系資格所持者、看護師、准看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、歯科衛生士、栄養士、柔道整復師、鍼炙師、あん摩・マッサージ指圧師、健康運動指導士、健康運動実践指導者などの運動指導系の資格所持者、レクリエーション系の資格所持者など(それ以外の方は要相談) |
オススメな人 | 介護予防に関する専門知識を学びたい人 | 介護予防に関する活動に興味がある人 |
介護予防指導士は「介護予防運動指導員に比べて取得しやすい」という点が特徴です。介護予防運動指導員より学習時間が少ないので、専門性や信頼度という点では介護予防指導員に軍配が上がります。
このように取得難易度で選ぶのであれば、介護予防指導士がオススメです。しかし受講要件を満たすことができる場合は、より専門性や信頼性が高い介護予防運動指導員の取得をオススメします。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
まとめると介護予防運動指導員とは『身体機能に不安を感じている高齢者などに対し、介護予防のための運動や知識などを指導する専門家』のことでした。
介護予防運動指導員の具体的な仕事は次の4つでしたね。
項目 | 業務の概要 |
---|---|
介護予防プログラム立案 | その人の心身機能や意向を確認しながら目標を設定し、介護予防プログラムを立案します。 担当ケアマネジャーがいる場合は、ケアプランも確認しながら内容を考えます。 |
介護予防運動指導 | マシントレーニングによる筋力トレーニングや転倒予防体操、尿失禁予防体操、口腔機能向上体操等を行います。 参加者に口頭で指示するだけでなく、自らも実践しながら指導します。 そのため、心と身体に関する基礎知識が必要となります。 |
事前評価・事後評価 | 介護予防プログラム立案するための事前評価(アセスメント)を行います。 また、実際に立案したプログラムの効果が出ているか事後評価を行います。 事後評価を元にして修正点があれば、立案した介護予防プログラムを修正して次のサイクルを繰り返します。 |
他専門職との連携 | 介護予防プログラムを実践・評価していく中で、必要に応じて医療・保健・福祉専門職との情報共有や連携を図ります。 健康維持のため、様々な職種との連携が重要になります。 |
そして介護予防運動指導員の資格を取得するメリットは次の3つでした。
- 介護予防の知識が身につく
- 介護事業所以外でも活躍の場がある
- 就職や転職に有利
資格を取得するには、介護予防運動指導員の講座を開講しているスクールに申し込み、修了試験に合格する必要があります。
介護予防運動指導員の取得への第一歩は「スクール選び」です。まずは資料請求をして、どのスクールに通うかを選んでみてください。
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この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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