「実務者研修の費用が高くて、本当に支払えるか心配…」
「何か費用を抑える方法はないのかな」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実は実務者研修の費用は、条件さえ合えば免除や助成を受けられる可能性があり、費用負担を軽減する3つの方法を詳しく解説するので、ぜひ自分に合った方法を見つけてみましょう。
この記事では、介護職のキャリアアップを目指す方や費用面で実務者研修の受講をためらっている方に向けて、
- 実務者研修の費用免除制度の種類と申請方法
- 助成金や給付金を活用した費用負担の軽減方法
- 勤務先の研修制度を利用する具体的な手順
上記について、介護業界での経験と最新の制度情報を交えながら解説しています。
介護の仕事は社会的に重要な役割を担っており、その専門性を高めるための研修費用が障壁になるべきではありません。

初任者研修、実務者研修の講師
石川遥さんのコメント
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実務者研修の費用を免除するための方法

介護職のキャリアアップに必須の実務者研修ですが、費用負担が大きな壁となっています。
しかし、適切な制度を利用すれば、この費用を大幅に軽減、あるいは完全に免除することが可能です。
実務者研修の費用負担を軽減できる理由は、国や自治体が介護人材の確保・育成を重要課題と位置づけ、様々な支援制度を整備しているからです。
これらの制度は介護職を目指す方や、すでに働いている方のスキルアップを後押しする目的で設計されています。
例えば、教育訓練給付金を利用すれば受講料の最大70%が還付されたり、自治体によっては無料で受講できる職業訓練制度があります。
以下で詳しく解説していきます。

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介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度では、一定期間介護職として働けば返済が免除される仕組みも。
支援制度 | 内容 | 申請方法 |
---|---|---|
教育訓練給付制度 | 実務者研修費用の最大70%(上限20万円)が支給される | ハローワークで手続き |
ハローワーク職業訓練 | 実務者研修を無料で受講可能な訓練制度 | ハローワークで相談、訓練コース選定 |
介護福祉士実務者研修資金貸付制度 | 実務者研修費用を無利子で最大20万円まで貸付、一定期間働くと返済が免除 | 各都道府県の社会福祉協議会で申請 |
ひとり親支援制度 | ひとり親家庭を支援する制度で、実務者研修の費用が一部または全額補助される場合がある | 地域の福祉事務所や子育て支援課で相談 |
教育訓練給付制度を活用しよう
教育訓練給付制度は実務者研修の費用負担を大幅に軽減できる国の支援制度です。
この制度を利用すると、実務者研修にかかった費用の最大70%(上限20万円)が支給されます。
「教育訓練給付金の申請って難しそう…」と思われるかもしれませんが、条件さえ満たせば比較的スムーズに手続きできます。
給付を受けるための主な条件は以下の通りです。
- 雇用保険に加入している期間が3年以上あること
- 厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講すること
- 受講開始日から1ヶ月以内にハローワークで手続きを行うこと
実務者研修は多くの場合、指定講座に認定されていますが、必ず事前に研修機関に確認しましょう。
手続きはハローワークで行い、必要書類には本人確認書類や受講証明書などが含まれます。
研修修了後は、修了から1ヶ月以内に再度ハローワークで手続きすることで給付金が支給されます。

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教育訓練給付制度は働きながら資格取得を目指す方にとって、費用面での大きな支援となるでしょう。
ハローワークの職業訓練を利用する
ハローワークの職業訓練制度は実務者研修の費用を完全に無料にできる可能性がある強力な選択肢です。
この制度では、求職者支援訓練や公共職業訓練として介護職向けのコースが提供されており、実務者研修を無料で受講できるケースがあります。
「無料で資格が取れるなんて、本当にそんな良い話があるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
しかし、これは国が推進している正式な制度なのです。
ハローワークの職業訓練を利用するには、まず最寄りのハローワークに足を運び、窓口で相談する必要があります。
担当者に介護職を目指していることと実務者研修の受講を希望している旨を伝えましょう。
訓練コースは地域や時期によって異なるため、希望するコースがすぐに見つからない場合もあります。
定期的にハローワークのウェブサイトをチェックするか、窓口で情報を確認することをお勧めします。
この制度を利用するための主な条件は以下の通りです。
- 求職者であること(失業中または転職希望者)
- 訓練受講に対する意欲があること
- 面接や適性検査などの選考に通過すること

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職業訓練は競争率が高いケースもあるため、早めの情報収集と申込みが成功のカギとなります。
介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度
介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度は、実務者研修の費用を一時的に立て替えてくれる心強い味方です。
この制度は各都道府県の社会福祉協議会が実施しており、最大20万円まで無利子で貸付を受けることができます。
最大のメリットは、貸付を受けた後、介護福祉士として一定期間(通常2年間)働くと、返済が全額免除される点です。
「お金を借りるのは抵抗がある…」と感じる方もいるかもしれませんが、実質的な給付金制度として機能するため、積極的に活用する価値があります。
申請には在学証明書や住民票などの書類が必要で、各地域の社会福祉協議会で受け付けています。
申請のタイミングは研修開始前が基本ですが、自治体によって異なる場合もあるため、早めの確認が重要です。
利用条件は主に以下の3点です。
- 介護福祉士として登録する意思があること
- 研修修了後に介護施設等で介護業務に従事する予定であること
- 連帯保証人を立てられること(自治体によって条件が異なる場合あり)
この制度を利用することで、経済的負担を気にせず研修に集中できるメリットがあります。

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実務者研修の費用が気になる方は、まず地域の社会福祉協議会に問い合わせてみることをおすすめします。
ひとり親支援制度の利用
ひとり親家庭を支援する制度を活用すれば、実務者研修の費用負担を大幅に軽減できます。
全国の自治体では、ひとり親家庭の親が就労に必要な資格を取得する際の支援制度を設けています。
この制度を利用すると、実務者研修の受講料が一部または全額補助される可能性があります。
「経済的な理由で資格取得を諦めなければならない…」と悩んでいる方にとって、この制度は大きな助けになるでしょう。
支援の内容は自治体によって異なりますが、主に以下のような支援が受けられます。
- 受講費用の一部または全額補助
- 受講期間中の生活費支援
受講期間中の託児サービス申請には、ひとり親家庭であることを証明する書類や所得証明書などが必要です。
まずは、お住まいの地域の福祉事務所や子育て支援課に相談してみましょう。
申請時期や予算枠に制限があることも多いため、早めの問い合わせが重要です。

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この制度を利用して資格を取得し、より安定した就労環境を目指しましょう。
>実務者研修の費用が無料になる制度を見る
実務者研修の費用を会社負担にする方法

実務者研修の費用を会社負担にする方法介護職のキャリアアップに欠かせない実務者研修ですが、会社負担で受講できる可能性は十分にあります。
多くの介護事業所では人材育成の一環として、従業員の資格取得を支援する制度を設けているからです。
特に介護職の人材不足が深刻な現在、事業所側も従業員の資格取得をサポートすることで、サービスの質向上やスタッフの定着率アップを図っています。

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大手介護チェーンのSOMPOケアでは研修費用の全額補助制度を導入しており、中小の事業所でも同様の取り組みが増えています。
方法 | 内容 |
---|---|
会社の福利厚生制度確認 | 会社が提供する「研修費用補助制度」や「資格取得支援制度」を確認し、実務者研修の費用負担を受けられるか調べる |
上司への相談 | 実務者研修の費用負担をお願いするために、上司に相談する |
研修費用のメリット提案 | 研修を受けることで得られるスキルが、会社にもたらす具体的なメリットを示す |
柔軟な提案 | 費用の全額負担が難しい場合、一部負担や勤務時間調整など、柔軟な提案を行う |
タイミングを見極める | 会社の業績が良い時期や評価時期など、前向きな返答が得やすいタイミングを選ぶ |
会社の福利厚生を確認しよう
多くの企業では、従業員のスキルアップを支援するための福利厚生制度を設けています。
まずは自社の就業規則や福利厚生制度の内容を確認しましょう。
「研修費用補助制度」や「資格取得支援制度」という名称で、実務者研修の費用を全額または一部負担してくれる会社は少なくありません。
特に介護関連の事業所では、介護職員のキャリアアップを積極的に支援している場合が多いでしょう。
社内のイントラネットや福利厚生のハンドブックを確認するか、直接人事部に問い合わせてみることをおすすめします。
「会社の制度について詳しく知らないけど、どうやって調べればいいんだろう…」と悩んでいる方もいるかもしれません。
そんな時は、同僚や先輩に相談してみるのも良い方法です。
すでに制度を利用した経験がある人からアドバイスをもらえるかもしれません。
中小企業の場合、明文化された制度がなくても、会社の方針として研修費用を負担してくれるケースもあります。

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会社の福利厚生制度を上手に活用することで、実務者研修の費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。
上司に相談してみる
会社側に実務者研修の費用負担を依頼する最も直接的な方法は、上司への相談です。
まずは自分のキャリアプランと研修受講の目的を明確にしましょう。
「介護の質を高めて利用者様により良いサービスを提供したい」という会社にとってもメリットのある理由を準備することが大切です。
上司との面談時には、以下のポイントを押さえると効果的です。
- 研修で得られるスキルが会社にもたらす具体的なメリット
- 資格取得後の会社への貢献方法
- 研修費用の詳細と投資対効果
「費用の全額負担は難しいかも…」と不安に思うかもしれませんが、一部負担や勤務時間の調整など柔軟な提案も検討してみましょう。
タイミングも重要です。
会社の業績が好調な時期や人事評価の直後など、前向きな返答が得られやすい時期を選びましょう。

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上司への相談は、単なる費用負担の依頼ではなく、自身の成長と会社への貢献をアピールする機会です。
公的制度を利用する際の注意点

公的制度を利用する際の注意点実務者研修の費用免除を受けるには、各制度の申請条件や期限を正確に把握することが重要です。
多くの公的支援制度は申請時期や必要書類が厳格に定められており、一つでも不備があると利用できないケースがあります。
例えば教育訓練給付金は受講前の事前申請が必須ですし、ハローワークの職業訓練は募集時期が限られています。
以下で詳しく解説していきます。

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貸付制度は返済免除条件を満たさないと後から全額返済が必要になる場合もあるでしょう。
申請手続きの流れと必要書類
実務者研修の費用免除制度を利用するには、正しい申請手続きを踏むことが重要です。
各制度によって申請の流れや必要書類は異なりますが、基本的な手順をご紹介します。
教育訓練給付金の場合、まずハローワークで事前申請が必要です。
受講開始日の1ヶ月前までに、本人確認書類、雇用保険被保険者証、給付金支給申請書を提出しましょう。
「書類の準備が面倒で後回しにしてしまう…」という方もいるかもしれませんが、早めの準備が肝心です。
介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度を利用する場合は、各都道府県の社会福祉協議会に申請します。
必要書類は以下の通りです。
- 貸付申請書
- 住民票
- 所得証明書
- 研修受講決定通知書のコピー
- 実務経験証明書(該当者のみ)
ハローワークの職業訓練を利用する場合は、まず管轄のハローワークで求職申込みを行います。
その後、職業相談を経て、適性や希望に合った訓練コースを紹介してもらえます。
申請時には、身分証明書や離職票などが必要となるケースが多いです。

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どの制度も申請期限が設けられているため、早めの情報収集と準備が成功の鍵となります。
制度利用の条件と注意事項
公的制度を利用する際には、各制度特有の条件や注意点を事前に確認しておくことが重要です。
まず、利用条件は制度によって大きく異なります。
教育訓練給付金制度では、雇用保険の加入期間が3年以上(初回は1年以上)必要となります。
「この条件に当てはまらないかも…」と不安に思う方もいるでしょう。
その場合は、ハローワークで正確な加入期間を確認してみましょう。
介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度では、研修修了後1年以内に介護福祉士の登録をし、県内の介護施設等で2年間継続して働くことが返済免除の条件となっています。
また、申請期限にも注意が必要です。
多くの制度は研修開始前の申請が必須となっており、研修開始後の申請では利用できないケースがほとんどです。
特に教育訓練給付金は、受講開始日の1ヶ月前までに手続きを完了させる必要があります。
さらに、制度によっては予算に限りがあるため、申請が集中する時期は早めの行動が鍵となります。

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石川遥さんのコメント
これらの条件を満たさないと、せっかくの免除・補助制度を利用できなくなるため、計画的な準備が必要不可欠です。
実務者研修の費用免除に関するよくある質問

実務者研修の費用免除に関する質問は多く寄せられています。
特に「どうすれば免除制度を利用できるのか」「どの科目が免除になるのか」といった疑問が目立ちます。

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石川遥さんのコメント
免除制度を利用するには各制度の条件を満たす必要があり、科目免除については保有資格によって異なります。
免除制度を利用するための資格は?
実務者研修の費用免除制度を利用するには、いくつかの資格要件があります。
まず基本的な条件として、雇用保険に加入していることが多くの制度で求められます。
教育訓練給付金を受けるには、雇用保険の被保険者期間が2年以上(初回は1年以上)必要です。
「給付金の申請資格がないかも…」と心配する方もいるでしょうが、過去の加入期間も通算できる場合があるので、ハローワークで確認してみましょう。
ハローワークの職業訓練を利用するには、求職者であることが条件となります。
介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度は、研修修了後に介護職として一定期間(通常5年)働くことを条件としています。
ひとり親支援制度は、児童扶養手当を受給しているなど、ひとり親家庭であることを証明できる書類が必要です。

初任者研修、実務者研修の講師
石川遥さんのコメント
各制度によって細かい条件が異なるため、利用を検討する際は事前に実施機関へ問い合わせることが重要です。
実務者研修の免除科目について
実務者研修には一部科目の免除制度があり、これを活用すると学習時間と費用の両方を削減できます。
免除対象となる科目は、あなたがすでに取得している資格によって異なります。
介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)修了者は「介護」の科目が免除され、通常450時間の研修が320時間に短縮されます。
喀痰吸引等研修(第1号・第2号)修了者は「医療的ケア」の科目が免除されるため、50時間分の学習が不要になります。
「あの科目も免除されるのかな?」と思われる方も多いでしょう。
介護福祉士養成課程で履修した科目や、介護等の実務経験による免除はありませんのでご注意ください。
免除を受けるには、研修機関への申し込み時に該当する修了証や資格証の提出が必要です。
事前に研修機関に相談し、自分の場合どの科目が免除されるのか確認しておくと安心でしょう。

初任者研修、実務者研修の講師
石川遥さんのコメント
科目免除を利用すれば、研修期間の短縮だけでなく、受講料も安くなるケースが多いため、積極的に活用すべき制度といえます。
まとめ:実務者研修の費用免除で将来に投資
今回は、介護職のキャリアアップを目指している方に向けて、
- 実務者研修の費用免除制度の概要と申請方法
- 助成金や補助金を活用した費用負担の軽減方法
- 雇用先の支援を受ける方法と交渉のポイント

初任者研修、実務者研修の講師
石川遥さんのコメント
筆者自身も実務者研修の費用免除制度を利用した経験を交えながらお話してきました。
実務者研修の費用負担は、適切な方法を知っていれば大幅に軽減できることがわかりました。
特に介護福祉士を目指す方にとって、この研修は必須のステップですが、費用面での不安から一歩を踏み出せないケースも少なくありません。
これまで紹介した費用免除や助成金の制度を活用すれば、経済的な負担を最小限に抑えながら、キャリアアップの道を進むことができるでしょう。
あなたがこれまで介護の現場で積み重ねてきた経験は、とても価値のあるものです。
その経験に実務者研修で得られる知識と技術が加われば、より専門性の高い介護職として活躍の場が広がることは間違いありません。
ぜひ今回紹介した費用免除の方法を検討し、自分の将来に投資する一歩を踏み出してみてください。
この記事を参考に、あなたに合った費用軽減方法を見つけて、キャリアアップの一歩を踏み出してください。