保育士には、住居費用の一部を負担してもらえる家賃補助や借り上げ社宅制度があります。
こんな疑問がありませんか?
この記事では、保育士が家賃補助や借り上げ社宅制度を受けるメリット・デメリットや注意点もお伝えします。
詳しく住宅手当を知ることで、自分に合った制度を利用しながら転職できるでしょう。
保育士の家賃補助・住宅手当は3種類
保育士が受けられる家賃補助や住宅手当の種類は、主に3種類です。
保育園の家賃補助
毎月の給与とは別に決まった金額が支給され、家賃の一部に当てることができる制度です。
独身や賃貸物件に住む人を対象とするのが一般的ですが、家族がいたり持ち家であっても支給される場合があります。
補助金額は園によってちがい、1万〜3万円支給される園が多いです。
保育園の社宅・寮
就職先の園が所有しているアパートやマンションの一室を安い金額で貸し出してもらえる制度です。
職場の近くに住むことが多く、同じ園の先輩や同僚が隣室に住めるのが特徴です。
1万円程で貸し出している場合が多く、かなり安いコストで収めることができます。
自治体が行う「保育士宿舎借り上げ支援事業」
近年、保育士不足が問題視され、人材確保や離職防止を目的とした「保育士宿舎借り上げ支援事業」の取り組みがスタートしました。
【目的】
保育士の就業継続支援として、保育士の宿舎を借り上げるための費用の全部又は一部を支援する
ことによって、保育士が働きやすい環境を整備することを目的とする。【実施主体】
待機児童解消加速化プランに参加する市町村(特別区を含む)【要求(拡充)内容】
対象となる保育士について、採用された日から起算して5年以内の者という要件を設けていたが、
この要件を緩和し、採用から10年以内の者まで事業の対象者を拡大する。【補助率】
国 1/2 市町村(特別区含む) 1/2
※保育園等の設置者が実施する場合は 国1/2、市町村1/4、保育園等の設置者1/4【補助単価】
1人当たり 月額82,000円(上限)
園や事業者が社宅を借り上げる場合に国や市町村が給付金を支給します。
保育士のための住居を園や事業者が借りて、家賃の一部を国や市町村が負担してくれる仕組みです。
自治体が補助をしてくれますが、園や事業者側も費用を負担するため、取り組みに参加していない職場もあるため確認が必要です。
厚生労働省の「保育士宿舎借り上げ支援事業」について
ここでは、保育士が受けられる「保育士宿舎借り上げ支援事業」について紹介します。
「保育士宿舎借り上げ支援事業」とは?
「保育士宿舎借り上げ支援事業」とは、保育士の宿舎を借りるための費用の全額、または一部を補助する制度です。
保育士の家賃補助の中でもっとも補助額が大きいものとなるため、保育士として就業する前にぜひチェックしておきたい制度と言えます。
次に補助額や利用条件について詳しく見てみましょう。
千葉市を例に以下が補助対象者となります。
令和5年度の主な要件は下記のとおりです。
(要件をすべて満たす必要があります。)
- 当該年度において、雇用開始日が属する会計年度から起算して、7年目の会計年度末までの者※経過措置あり
- 保育士、看護師、准看護師、保健師のいずれかの有資格者
- 1日6時間以上かつ月20日以上常態的に勤務する者
- 本人及び同居者が住宅手当その他これに類する手当を受けていない者
- 雇用主の宿舎を正当な理由なく転居したことがない者
【ご注意】
1.本補助制度は、保育士等の方に対して直接補助を行うものではなく、宿舎(社宅)の借り上げを行い、
その経費を負担する認定こども園・保育園等に対して補助を行うものです。
2.本補助制度の実施は各園の任意となっておりますので、本制度の利用をご希望している保育士等の方に
おかれましては、本制度の利用可否について勤務先(または勤務予定先)へ直接お問い合わせください。
3.補助対象者の要件のうち、『当該年度において、雇用開始日が属する会計年度から起算して、7年目の
会計年度末までの者』という要件について、補助開始から向こう7年間にわたって必ず補助が適用され
るという意味ではなく、本制度が実施されている各年度において要件の年数(※)以内か否かで判断
いたします。
※令和5年度は雇用開始日が属する会計年度から起算して7年目までの方が対象ですが、
千葉市の直近2か年の1月の保育士の有効求人倍率が連続して2未満の会計年度においては、
雇用開始日が属する会計年度から起算して5年目までの方が対象となります。
補助額は最大月82,000円
厚生労働省が推奨する家賃補助の金額は1人あたり月額8万2000円ですが、自治体によって金額が異なるため、住んでいる地域の補助額を確認しましょう。
補助割合は、国:1/2、自治体:1/4、園:1/4というケースが多いですが、自治体によっても異なります。
家賃が補助額以内であれば、保育士の家賃負担は0円となるため、保育士にとってかなり大きな補助と言えそうです。
借り上げ社宅制度の利用条件
借り上げ社宅制度は、各自治体や園ごとに利用条件が定められていて、以下のような条件を設けている場合があります。
例:借り上げ社宅制度の利用条件
借り上げ社宅制度の利用条件の例は以下の3つです。
- 不動産業者とは法人契約すること
- 保育園と居住物件が同じ区内であること
- 敷金や仲介手数料、保証金、火災保険料などは自己負担
自治体が決めた条件以外に、保育園で独自ルールを定めている場合もあるため、入社時には必ず利用条件を確認しましょう。
社宅の種類は様々で物件を選べることも
多くの場合、指定された住宅や範囲内での選択が可能です。
しかし、完全に自由に住宅を選べるわけではなく、利用できる物件や地域には制限があることも多いです。
したがって、利用を検討する際は、該当する自治体や事業主の詳細なガイドラインを確認することが重要です。
「保育士宿舎借り上げ支援事業」を利用する場合の条件と注意点
「保育士宿舎借り上げ支援事業」を利用する際には、以下の注意点があります。
利用前に必ずチェックしておきましょう。
借り上げ社宅制度は今後なくなる可能性がある
今のところは保育士の家賃補助や手当が採用されていますが、保育士の人材不足解消、また自治体などの判断により制度が終了する可能性もあります。
保育士の家賃補助や手当などの制度を利用するのもおすすめですが、将来的に手当などが利用できなくなっても問題ないよう、事前に経済的な面を整えておくことが大切です。
いつ終了しても問題ないよう事前に準備しておくことが、家賃補助や手当がなくなったときの対策方法です。
借り上げ社宅制度が受けられるのは7年間
家賃補助制度が採用されてから7年間は給付金が支給されます。
つまり、7年間は地方自治体や国から家賃補助制度として家賃の一部を賄ってもらえるのです。
しかし家賃補助制度が採用されてから7年後には給付金の支給が終了するため、制度を受けられなくなるまでにある程度経済的な余裕を持っておくことが大切です。
同じ自治体内での転職の場合は利用不可のケースが多い
借り上げ社宅制度の利用条件として、「同一自治体内での転職は利用不可」と定めている自治体が多いです。
就職、転職の際には、お住まいの自治体の借り上げ社宅制度の利用条件を必ず確認しましょう。
保育士の家賃補助3種類のメリット・デメリット
家賃補助や住宅手当をもらえるのに越したことはないですが、補助を受けるうえでデメリットも発生します。
家賃補助や借り上げ社宅を利用するメリット・デメリットを紹介します。
家賃補助のメリット・デメリット
園独自によって支給される家賃補助を受けるメリットは以下の2つです。
- 持ち家でも支給されるケースがある
- 自治体の制度に左右されない
自治体を通さず、園とのやり取りのみとなるため、面倒な手続きがなく、マイホームにも適応されるのがメリットです。
デメリットは、社員寮や借り上げ社宅の利用に比べると補助を受けられる金額が小さいことです。
寮・社宅のメリット・デメリット
園や事業所が用意した寮や社宅に住むメリットは以下の3つです。
- 入居がスムーズにおこなえる
- 同僚との距離が近く、相談しやすい
- 負担額が小さい
園の所有するアパートに入居するため、物件を探したり不動産会社と契約する必要もなく、スムーズに入居できます。
デメリットは以下の2つです。
- 共用部分は順番に掃除する一定のルールがある
- 先輩や同僚と顔を合わせる頻度が高い
借り上げ社宅のメリット・デメリット
自治体が家賃の一部を負担してくれる借り上げ社宅のメリットは、以下の2つです。
- 補助の金額が大きい
- 自分好みの物件が選べる
補助額が大きいため、自分が好きな物件を選びやすく仕事のモチベーションも上がりそうです。
デメリットは以下の2つです。
- 手続きが面倒
- 転職しにくい
園と自治体が関与するため、条件が厳しく手続きも大変というデメリットがあります。
また、保育園を退職すると補助が打ち切られるため、転職は計画的におこないましょう。
家賃補助がもらえる条件・もらえない条件
ここでは、以下の4つのケースで家賃補助がもらえるかどうかを紹介します。
同棲・結婚をしている場合
同棲や結婚をしていても「借り上げ社宅制度」を利用できるかどうかは、各自治体や園によって異なります。
自治体や園による同棲、結婚をしている場合の支給例
- 同棲、結婚をしていても変わらず受給できる
- 同居人の年収によって支給額に制限がある
- 単身者のみ利用可能
自治体や園ごとに取り決めが違うので、就職・転職時には必ず契約内容を確認しましょう。
非常勤(派遣・パート)の場合
「借り上げ社宅制度」の利用条件は自治体により異なりますが、以下のような条件が定められているケースが多いです。
借り上げ社宅制度を利用するための就業条件の一例
借り上げ社宅制度を利用するための就業条件の例は以下の通りです。
- 常勤であること
- 雇用契約が1年以上であること
- 1日当たりの勤務時間6時間以上かつ月20日以上であること
- 社会保険に加入していること
各自治体が定めた条件に当てはまる場合には、派遣・パートでも借り上げ社宅制度を利用できる可能性が高いです。
産休などで休職中の場合
産休や育休などで休職中の場合に家賃補助が出るかどうかは、各自治体や園によってさまざまです。
そのため、休職前に契約書を確認するか、園に問い合わせをしておくとよいでしょう。
公立保育園の場合
公立保育園の保育士は、地方公務員にあたるため、借り上げ社宅制度は利用対象外となっています。
公務員に支給される家賃補助があるため、二重取りとならないよう措置を取っているものと考えられます。
保育士が知っておきたい「家賃補助以外の支援制度」
保育士が就職、転職する際には、さまざまな支援制度が受けられます。
ここで紹介する貸付金は、就業期間によって返済免除になるため、ぜひチェックしておいてください。
保育士修学資金貸付
保育士修学資金貸付は、保育士養成施設に在学する学生に対して、修学資金を2年間無利子で補助してくれる制度です。
基本的には、貸し付けを受けた期間の2倍に相当する期間内に返還するきまりです。
ただし、貸し付けを受けた都道府県で、5年間保育士として従事すると、貸付金の返還が免除となります。
就職準備金貸付
就職準備金貸付は、潜在保育士に向けた制度で、自治体によって貸付額が異なりますが、一般的には20万円~40万円となっています。
対象施設などで2年間業務に従事した場合には返済免除となります。
未就学児を持つ保育士の保育所復帰支援
潜在保育士の方が保育所に復帰する際に、子どもを保育所等へ入所させた場合にかかる保育料の一部を借りられる制度です。
2年間保育士として継続して就労した場合には返済免除となります。
都道府県別|保育士の家賃補助はいくら?自治体によって補助内容に差がある!
家賃補助の厚生労働省が推奨する金額は、1人あたりの上限が月額8万2000円です。
給料とは別に支給される家賃補助はとてもお得な制度ですが、満額もらえるとは限らず、地域によって相場は異なります。
借り上げ社宅で補助される金額の相場を解説します。
保育士の家賃補助①東京都目黒区
上限額 | 目黒区内に居住する場合 92,000円目黒区外に居住する場合 82,000円 |
礼金の補助 | あり |
敷金の補助 | なし |
対象物件 | 目黒区外でもOK |
目黒区内に住む場合は、厚生労働省が推奨する上限額82,000円を上回る額を支給してくれます。
目黒区外でも支給されるため、物件の選択肢が広がりそうです。
保育士の家賃補助②横浜市
上限額 | 82,000円 |
対象物件 | 横浜市内 |
家賃補助制度は常勤保育士であることが条件の自治体が多いなか、横浜市は1日6時間以上かつ月20日以上の勤務と満たしていれば、パート保育士でも受けられます。
横浜市内の家賃相場は1kで6〜7万円なので、駅から近い物件も選択肢に入れられるでしょう。
保育士の家賃補助③千葉県
上限額 | 63,000円(千葉市の場合) |
千葉市の家賃相場は1kで60,000円程なので、補助額内で物件探しも十分に可能です。
千葉市以外の住居も可能なので、もう少し安い金額での物件探しもできそうです。
保育士の家賃補助④埼玉県
上限額 | 72,000円(さいたま市の場合) |
さいたま市の家賃相場は1LDKで6.6万円前後なので、補助額内で物件探しも十分に可能です。
居住地はさいたま市のみに限られます。
保育士の家賃補助⑤大阪市
上限額 | 66,000円 |
大阪市の家賃相場は1DKで6万円前後なので、補助額内の物件も十分見つかりそうです。
大阪市では保育士に対する補助が手厚く、大阪市内に転入した新規採用保育士にたいするウェルカム事業も行われています。
保育士の家賃補助⑥神戸市
上限額 | 100,000円 |
神戸市の補助額は他の自治体と比べて大きく、賃借料のほか共益費、管理費、礼金、更新料まで補助対象となっています。
神戸市の家賃相場は1DKで5.8万円程なので、補助額で住居にかかる費用すべてをまかなうことも可能でしょう。
保育士の家賃補助⑦沖縄県
沖縄県は自治体からの家賃補助制度はありませんが、移住する保育士に向けた補助制度が充実しています。
「保育士就職準備金貸付事業」では、単身世帯で20万円、複数世帯で40万円の貸付が受けられ、園見学のための飛行機代や引っ越し代、通勤のための自動車等の購入代金などに充てられます。
沖縄県内の保育所等において保育士として2年間勤務した場合には返還免除となるため、移住を考えている方はぜひ利用してもらいたい制度です。
家賃補助・借り上げ社宅が受けられる求人を選ぶ際の注意点
家賃補助や借り上げ社宅を取り扱う園の保育士求人も多く見られるようになりました。
高額な補助を受けられるため思わず飛びつきたくなりますが、求人を選ぶ前に注意するポイントをお伝えします。
上京すると生活費がかさむ
東京に上京する場合、たくさんの保育園があるうえに高額の家賃補助が受けられます。
とても魅力的ではありますが、東京は物価が高く生活費がかさみます。
いくら家賃を補助してもらえても、生活費にはそれ相応の金額が掛かることを理解し、求人を選びましょう。
利用途中で補助金減額や中止があるかもしれない
借り上げ社宅の家賃補助制度は自治体による負担も大きいため、「終了するかもしれない」という噂が流れたこともありました。
2023年現在で制度が終了した自治体はありませんが、「もしかしたら打ち切られる可能性がある」ことを理解したうえで利用を検討しましょう。
なぜ保育士の給料は安いのか?なぜ保育士の給料は上がらないのか?
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」を見ると、保育士の令和3年度の平均年収は約380万円ほどです。
その保育士の給料が安い理由は、以下の要因によるものと考えられます。
保育士の給料が安いのは当たり前な理由1. 社会的な評価の低さ
保育士の重要性や責任に対する社会的な評価が低いことが、給料が安い一因です。
保育士は子供たちの成長を支え、安全な環境を提供するために日々尽力していますが、その貢献度が適切に評価されていないのが現状です。
保育士の社会的評価の低さについては、以下のような要因が指摘されています。
- 職業への認識:
保育士は「子どもが好きな人」が就く仕事という認識が一部に存在し、それが「専門的な技術や知識を必要としない仕事」と誤解されることがあります。しかし、実際には保育士は子どもの発達を理解し、教育やケアを提供する専門職であり、高度な専門知識と技術を必要とします。 - 給与水準:
保育士の給与が低いという問題があります。専門的な知識や技術を必要とする仕事にもかかわらず、その報酬が比例していないという実情があります。これは、一部の人々が保育士の仕事を適切に評価していない一因となっています。 - 労働環境:
保育士は長時間労働や休日出勤が求められることが多く、肉体的・精神的な負担が大きい職業です。しかし、その労働環境が十分に理解され、評価されていないという問題も存在します。 - 性別役割分担のステレオタイプ:
保育士は女性が多い職業であり、女性が担うべき「育児」の一環と誤解されることがあります。これは伝統的な性別役割分担のステレオタイプから来るもので、このステレオタイプが保育士の社会的評価を下げる一因となっています。
これらの問題を解決するためには、保育士の仕事の専門性と責任を理解し、適切な評価と報酬を提供することが必要です。
また、労働環境の改善や育児に対する男女平等な視点の推進も重要な課題となっています。
保育士の給料が安いのは当たり前な理由2. 施設の予算の限られた状況
保育士の給料は、保育施設の予算の制約も影響しています。
公立の保育施設や非営利団体の場合、政府や寄付などからの資金で運営されており、限られた予算の中で給与を支払わなければなりません。
そのため、給料を上げることが難しい状況になっています。
補足ですが、保育園の予算の決められ方は以下のとおりです。
- 人件費:
これは保育士やその他の職員の給与、福利厚生費、研修費などで人件費は保育園予算の最も大きな部分 - 運営費:
これには電気、ガス、水道などの光熱費、施設の修繕費、保険料など - 教育・保育費:
子どもたちの教育や保育に関わる費用です。これには教材費、給食費、おやつ費、遠足や行事の費用など - 設備投資:
新しい設備の導入や既存設備の更新に必要な費用
保育士の給料が安いのは当たり前な理由3. 雇用形態の多様性の欠如
保育士の雇用形態は、非正規雇用が多く見られます。
非正規雇用では、給与水準が低く、福利厚生も制約されることがあります。
正規雇用の保育士の数を増やし、安定した雇用環境を整えることが必要です。
保育士の非正規雇用には主に以下の種類があります。
- パートタイム:
1日の労働時間が短い、または一週間の労働日数が少ないなど、労働時間が短縮された形態の雇用です。パートタイムの保育士は、朝や夕方のピーク時だけ働く場合や、一週間のうち特定の曜日だけ働く場合などがあります。 - 契約社員:
一定期間の契約の下で雇われる形態です。契約期間が終了すれば雇用関係も終了しますが、更新が行われることもあります。契約社員の保育士は、特定のプロジェクトや期間限定の仕事に従事することが多いです。 - 派遣社員:
派遣会社から他の企業や組織に派遣されて働く形態です。派遣社員の保育士は、派遣先の保育園や学校で保育業務に従事します。 - 臨時職員:
主に公立の保育園で採用される形態で、特定の期間だけ雇われることが特徴です。臨時職員の保育士は、繁忙期や人手不足の時期に雇われることが多いです。
なぜ保育士不足なの?
保育士不足の背後には、潜在保育士の存在と早期離職が2つの大きな要因として挙げられます。
潜在保育士とは、保育士資格を取得済みながら、保育士としての仕事に就いていない人たちのことを指します。
この潜在保育士には、保育士養成施設を卒業した後、保育所ではなく別の分野で就職する人も含まれ、その割合は全体の約50%にも及びます。
さらに、退職した保育士の内、再び保育士としての職に就くことを望まない人たちの約40%は、勤務年数が5年未満の早期離職者です。
このような早期離職が多いため、5年以上保育士として勤務を続けている人の数は少ないのが現状となっています。
この保育士不足の問題を解決するためには、潜在保育士に対して働く意欲を高める取り組みや、働きやすい条件を整えることが重要となります。
また、早期離職者が少なくなるような支援策の考案も求められるでしょう。
家賃補助・借り上げ社宅を利用してゆとりある保育士生活を目指そう
保育士さんは低賃金に悩まされる人が多いなか、住宅費用を負担してもらえる家賃補助や借り上げ社宅の制度はとてもありがたい制度です。
保育の仕事は、子どもの命を預かるとても神経を使う仕事なので、家ではホッとした時間を過ごしたいものです。
これから職場を探す場合には、ぜひ住宅手当が受けられる求人を探してみてください。
自分に合った住宅手当を受けるためにも制度をしっかりと理解し、快適なプライベート空間を作りましょう。