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「ケアマネの合格率が低いのはなぜ?」
あなたは今こんなことを考えていませんか?
事実、ケアマネ試験は難関試験だと言えます。他の介護関連資格と比較してみても合格率が最も低い試験です。
なぜケアマネ試験は合格率が低いのでしょうか。当サイトでは、次の2つが原因だと考察しました。(※厚生労働省などは公式の見解を出していません。そのため当サイトでの考察となります。)
今年度、2020年のケアマネ試験の合格率、受験者数、合格者数は『【超速報】2020年度ケアマネ試験合格発表【令和2年度】』にて紹介をしております。合わせてご覧ください。
この記事では『ケアマネの合格率がなぜ低いのか』を分析し解説しました。
後半では『合格に必要なポイント・ケアマネ試験の勉強法』も3つのポイントを交えて解説しました。ぜひ最後までご覧ください。
ケアマネ試験の合格率が低い2つの理由
※合格率や合格基準点の設定や合格率が低い理由について、厚生労働省や試験を運営する社会福祉振興・試験センターなどからの公式な見解はありません。そのため、ここからの内容は一部推測も含まれることをご了承ください。
ケアマネ試験の合格率が低い理由として次の2つが考えられます。
1つずつ説明していきます。
理由1:ケアマネの質を高めるため
『ケアマネの質を向上するために、あえて合格率を低く設定し、資格取得のハードルを上げていること』が考えられます。
つまり『難易度の高い試験にすることで、ケアマネの資質に優れた者だけに資格を与え、ケアマネジャーのサービス品質の改善を目指すため』が1つ目の理由だと考えられます。
介護保険の利用者が爆発的に増える中、ケアマネの数も必要になり、近年ケアマネの数は急速に増えました。しかしケアマネの増加に伴って、『ケアマネの質の低下』という問題が浮上しています。
最近では「利用者の希望だけに対応する『御用聞きケアマネ』や『言いなりケアマネ』が増え、専門的見地が発揮されず利用者の自立支援が進まない」という批判も増えています。
- ケアマネに医療的な視点が欠けていること
- 医療機関との連携も不足していること
など多くの課題が、厚生労働省の介護保険部会でも議論されてきました。
介護保険制度の在り方に関する議論でも、『ケアマネの質に課題があり改善することが必要』という方針を厚生労働省が示しています。その結果として『ケアマネ資格取得の入口の厳格化』が行われている可能性があります。
あくまで推測ですが、ケアマネ資格取得へのハードルを高くすることで、ケアマネの絶対数をコントロールし、ケアマネの質の向上を図っていると考えられます。
理由2:介護職の人材不足とのバランスをとるため
ケアマネの合格率が低い2つ目の理由は、『介護職員の人材不足とのバランスをとるため』です。
ますます高齢化が進む社会で、介護職員の人手不足は現在危機的な状況にあると言われています。「2025年には実に34万人の介護職員が足りなくなる」と言われています。
ケアマネ試験受験者の多くは、現場で介護業務を行う介護福祉士です。つまり『介護福祉士資格を持ったケアマネ合格者が増える』という事は、裏を返せば『現場から有能な介護福祉士が減ること』を意味します。
そのためケアマネの合格率が低いのは、「ケアマネの合格者数を減らし、できるだけ現場職員を減らしたくない」という厚生労働省の狙いがあるのではないでしょうか。
つまり『現場の介護職員とケアマネの人員のバランスをとるために、あえて低く合格率を設定している』ことが2つ目の理由だと考えられます。
あくまで公式な見解は示されていないため、これらの意見は推測となりますが、ケアマネ試験の合格率は
- ケアマネの質の向上
- 現場の介護職員とケアマネの人員のバランス
の2つの要因から設定されていると考えることができます。
まとめると、ケアマネの合格率が低い理由として、当サイトでは次の2つを紹介しました。
【番外編】ケアマネの受験者数が大幅に減少
この章は番外編となります。
事実、ケアマネの受験者数が大幅に減少しています。ケアマネ試験のここ5年間の受験者数・合格者数は次の表の通りです。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2015年 | 134,539人 | 20,924人 | 15.6% |
2016年 | 124,584人 | 16,281人 | 13.1% |
2017年 | 131,560人 | 28,233人 | 21.5% |
2018年 | 49,333人 | 4,990人 | 10.1% |
2019年 | 41,049人 | 8,018人 | 19.5% |
2017年度から2018年度の間でおよそ63%も受験者が減っていることがわかります。さらに2019年度も受験者数は減少し41,049人となりました。
*今年度、2020年のケアマネ試験の合格率、受験者数、合格者数は『【超速報】2020年度ケアマネ試験合格発表【令和2年度】』にて紹介をしております。合わせてご覧ください。
2019年度は、試験当日に大型台風が直撃して試験を順延した自治体もありました。さらに再試験の時期にも新型コロナウイルスの流行が原因で、試験を見合わせた人が多かったことも受験者数の低下に影響しています。
なぜここまでケアマネ試験受験者数が激減したのか、理由は次の3つだと考えられます。
この中でも特に顕著な要因だと考えられるのは、1つ目の『ケアマネと介護職の待遇格差が少なくなった』ことです。
近年では介護職員の人材不足を解消するために、介護職の待遇改善の取り組みが数多く行われています。例えば、処遇改善加算・特定処遇改善加算により給与は大幅に改善されています。
介護労働安定センターが調査した、職種別の所定内賃金(月給の者)の比較です。
平成30年9月 | 平成29年9月 | 差 | |
---|---|---|---|
介護職員 | 300,970円 | 290,120円 | +10,850円 |
ケアマネ | 350,320円 | 342,770円 | +7,550円 |
1年前の調査と比較して、ケアマネの所定内賃金が7,550円上昇しているのに対し、介護職員の所定内賃金は10,850円も上昇しています。
さらに2019年10月からは、新たに『特定処遇改善加算』という加算も介護報酬に含まれるようになりました。これはベテランの介護福祉士などの条件を満たす介護職員を中心に、給与に上乗せされる加算です。そのため介護職員の待遇は、さらに改善していると考えられます。
一方ケアマネはこれらの加算による処遇改善の対象に含まれていないため、ケアマネと介護職員の待遇差が縮小していると考えられます。
「努力してケアマネを取得したけど、介護職員の方が夜勤などの手当ても多く給料は良かった…」という場合もあります。
「ケアマネとの給与格差が縮小したことで、ケアマネになっても給与がさほど変わらないなら、介護職員の仕事に留まる」と考える人が増えているという傾向が見られます。
ケアマネ試験に合格するために大事な3つのポイント
ケアマネ試験は難易度が高く合格率10%台という難関試験です。
難関試験に合格するために大切なのは、次の3つのポイントです。
ポイント1:最低でも半年前から勉強する
試験勉強は最低でも半年前から始めましょう。1日20分でも、テキストや問題集を開く習慣を身に付けることが大切です。
何から勉強を始めたら良いか分からない…という方は『ケアマネ試験オススメ勉強法3つと合格に大切な7つのポイント』をご覧ください。独学が良いのか、通信講座が良いのかなど、メリット/注意点を比較しながら解説をしました。
ケアマネ試験を受験される方、必見の記事になります。
ポイント2:過去問は最低5年分解く
過去問は最低5年分解きましょう。ケアマネ試験問題は類似問題が多いので、過去問を繰り返し解くことで、正答率を高めることができます。
また過去問を解くことで足りない知識を補うだけでなく、頻出問題のパターンも把握することができます。
過去問を手に入れられたい方は、『ケアマネ試験過去問おすすめ8選 |過去問の選び方や上手な使い方を解説』をご覧ください。無料で過去問を入手できる方法も解説しています。こちらの記事も、今年ケアマネ試験を受験される方、必見の記事になります。
ポイント3:講座を活用する
最も合格率を高める方法は『講座を活用すること』です。
ケアマネ試験対策講座は、通信講座または通学講座で受講できます。
通信講座では、整理されたテキストで効率的に学習できます。試験勉強の時間があまり取れない方でも、e-ラーニングや動画教材などを活用して自分に合ったスタイルでの学習も可能です。
またメールやFAXで質問できるサポートもついているので、疑問や不明な点をすぐに解消することができます。
通信講座が気になるという方は、『ケアマネ通信講座おすすめ9選|通信講座を決める際の5つのポイント』をご覧ください。ケアマネ通信講座のおすすめを合計9個紹介し、どんなところがオススメなのかを解説しました。
通信講座の選び方も解説しているので、ぜひご覧になってください。
通学講座では、集中できる環境で試験勉強をすることができます。また『模擬試験だけ参加する』といった上手い活用方法もあります。
講座受講には費用も掛かりますが、難関試験合格のためにお金をかけるだけの価値はあります。ぜひ有効活用していきましょう。
ケアマネの講座は、次のサイトより、無料かつ一括で資料請求ができます。少しでも気になる方は、ぜひお手元にパンフレットを取り寄せてみてくださいね。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
当サイトでは、ケアマネの合格率が低い理由は次の2つと考察しました。
また次の3つの理由から、ケアマネの受験者数も年々減少を続けています。
とはいうもののケアマネを目指している方も多いでしょう。
ケアマネ試験は合格率が低い難関試験ですが、次の3つの対策をすれば、グッと合格に近づく事ができます。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。