介護職が長く続く人の特徴とコツとは?長く続けるには?

介護職が続く人の5つの特徴とは?続かない理由や退職理由まで解説

こんな悩みを抱えていませんか?

この記事では、介護職が長く続く人に多い特徴介護職員の退職理由や仕事が続かない原因介護職を長く続ける秘訣を解説します。

介護職で使えない人の特徴、介護職員は常識がない・頭が悪いと言われる理由、介護職は若い人に向いていないといわれる理由についても触れているので参考にしてください。

介護職が長く続く人に多い5つの特徴

介護職が長く続く人に多い5つの特徴

介護職で10年や20年と長く仕事を続けられる人には、以下の特徴があります。

  1. 相手の話をしっかり聞ける力がある
  2. メモや確認など正確な行動ができる
  3. チームワークが得意
  4. できないこと・難しいことを人に相談できる
  5. ストレスに強い

相手の話をしっかり聞ける力がある

介護職は入所者や家族の気持ちや要望を理解してサービスを提供することが大切です。

相手の話をしっかり聞ける力があると相手が求めていることを汲み取りやすくなるので、良好な人間関係を築けるようになります。

さらに、コミュニケーション頻度が増えると悩み事も解決しやすくなるので、仕事を長く続けやすい環境を作れます。

メモや確認など正確な行動ができる

メモを取ったり、しっかり確認してから仕事を進められる人は介護職を長く続けられます。

介護の現場ではさまざま業務をこなさなくてはならないので、メモや確認をしないと見るだけでは覚えられないことが多いからです。

メモを取る姿勢は仕事へのやる気や誠実さを表せるので、日ごろからメモを取る癖を身につけておくのがおすすめです。

チームワークが得意

介護職は一人でこなす仕事も多くありますが職員で入所者の情報共有をしたり、レクリエーションの企画など、チームワークが必要になる場面もあります。

そのため、チームワークが得意な人や協調性がある人は介護職を長く続けられます。

チームワークを意識しながら仕事をすることで円滑に業務を進められたり緊急時に協力して対処できるので仕事の質も向上できます。

できないこと・難しいことを人に相談できる

介護の仕事は自分では対処できないことや一人では難しい作業なども多くあり、無理をすると思わぬ事故や重大なミスを引き起こす危険性があります。

そのため、わからないことやできないことをそのままにせず、ちゃんと人に相談できる人は介護職を長く続けられます。

できないことをはっきり伝える方が安心して仕事を任せてもらえ、引き受けた仕事をきちんとやり遂げることで職場内での信頼が厚くなっていきます。

ストレスに強い

介護職は認知症や重度の身体障害のケアなど、人の命に関わる緊張感からストレスを感じやすい仕事です。

また、職員の入れ替わりで業務範囲が増えたり、入居者と上手くコミュニケーションが取れないなど働くなかで嫌な経験をすることも多いです。

そのため、ストレスに強い人や気持ちの切り替えが早い人は介護職を長く続けられます。

介護職で使えない人・やる気がないと思われる人の特徴

介護職で使えない人と
思われる人の特徴

介護職で使えない人・やる気がないと思われる人の特徴は次の3つです。

  1. 自発的に動けない人
  2. 何度も同じ間違いをする人
  3. 嫌なことから逃げ出してしまう人

自発的に動けない人

上司や先輩から指示されるまで動かない人や状況を見て自発的に動けない人は、「使えない人・やる気がない人」と判断されてしまいます

作業スピードが遅かったり、指示されたことを間違えてしまう人はやり方を工夫したり、コツを掴むことで改善できます。

しかし、自発的に動けない人は経験や年齢を問わず、職場でよく思う人はいません。

「何をすればいいかわからない」「勝手に動いて叱られるのが不安」という人はまず、周りの職員にできる仕事があるか確認し、仕事への前向きな姿勢を見せましょう。

何度も同じ間違いをする人

介護職はさまざまな業務を担当するので、仕事に慣れないうちは覚えるのに時間がかかります

しかし、何度も質問をしたり、同じ間違いを繰り返していると「使えない介護職員」だと思われてしまいます。

なかなか仕事を覚えられない人や同じミスをしてしまう人はメモを取ったり作業内容をまとめたノートを作るなど、自分で工夫しましょう。

嫌なことから逃げ出してしまう人

知識や経験がない仕事は誰でも不安になり、逃げ出したくなります。

しかし、苦手な仕事・嫌なことを避ける行動は周りから「仕事ができない人・使えない人」だと思われてしまう原因になります。

初めから失敗せず完璧に仕事をこなせる人はいないので、失敗しながら仕事は覚えていくものだと認識しましょう。

仕事を選ぶ行動は経験やスキルアップにも繋がらないのですぐにやめましょう。

介護の仕事はきつい?介護職の実態・求められるスキル

介護の仕事はきつい?
求められるスキル

介護職の実態と求められるスキルを解説します。

介護職を目指したい人や転職を検討している人は、ぜひ参考にしましょう。

  1. 介護職は体力勝負の仕事
  2. 柔軟な対応力・コミュニケーション能力も求められる
  3. 介護職員の平均勤続年数

介護職は体力勝負の仕事

介護職は入所者の身体を支えたり、持ち上げたりなど身体介助が必ず必要になる仕事です。

そのため、介護の仕事をするうえで体力があることが第一条件です。

また、職場によっては女性職員でも男性の介助をしたり、夜勤が発生する場合もあるので、身体が弱かったり、体力がない人は介護職を続けられません

介護職のなかでも介護事務や介護教員は肉体労働がほとんどないので、体力に自信がない人でも働けます。

柔軟な対応力・コミュニケーション能力も求められる

介護の現場では入所者の急な体調の変化や必要な介助内容が変わることが多いので、柔軟な対応力が求められます。

柔軟に対応できると焦ってミスを引き起こすリスクも減り、正確に仕事をこなせるようになります。

また、入所者や家族の要望に応えたり、職員同士で円滑に仕事を進めるためにコミュニケーション能力も必要です。

日常生活のなかで人の話をよく聞いたり求められていることを行動で示せるよう意識するといいです。

介護職員の平均勤続年数

令和元年度 介護労働実態調査」のデータによると、介護職の平均勤続年数は6.5年と報告されています。

国内で働くすべての職種を対象とした平均勤続年数は12.4年となっているので、介護職の平均勤続年数は少し短めであるといえます。

5年以上10年未満で転職している人が多く、結婚や出産、育児などのライフスタイルの変化によって退職している人が多い結果となりました。

介護職員の退職理由や仕事が続かない原因

介護職員の退職理由や仕事が続かない原因

介護職の離職率は他の職種に比べて低い傾向にありますが仕事が辛かったり、働き方に悩んでやめてしまう人も多いです。

介護職員に多い退職理由や仕事が続かない原因を解説します。

  1. 退職理由はダントツ!「人間関係の悩み」
  2. 燃え尽き症候群に陥る人が多い
  3. 真面目で妥協できず、ストレスを溜めてしまう

退職理由はダントツ!「人間関係の悩み」

介護職員の退職理由で圧倒的に多いのは、人間関係の悩みです。

介護労働安定センターが実施した「介護労働者の就業実態と就業意識調査」によると、結婚・出産などのライフステージの変化の次に、職場の人間関係が退職理由に上がりました。

具体的な悩みは以下のとおりです。

  1. 部下の指導が難しい
  2. 自分と合わない上司や同僚がいる
  3. ケアの方法等について意見交換が不十分である
  4. 上司や同僚との仕事上の意思疎通がうまく行かない

介護職はペアやチームで協力して仕事をこなすことも多く、コミュニケーションがうまく行かないことが原因で辞めてしまう人が多いのです。

燃え尽き症候群に陥る人が多い

介護職は燃え尽き症候群に陥りやすい仕事です。

人のために頑張ろう、もっと気遣える職員になろうとして頑張りすぎてしまう人が多いからです。

以下の症状が該当する人や気分の浮き沈みが激しい人は注意しましょう。

  1. 休みの日でも仕事のことばかり考えてしまう
  2. 趣味や好きなことに関心・没頭できなくなる
  3. 倦怠感・不眠などの不調がある

燃え尽き症候群の対策としては勤務時間外は仕事の連絡を確認しないように意識したり、残業が続いている場合は早めに帰るようにするといいです。

真面目で妥協できず、ストレスを溜めてしまう

真面目で妥協できない人はストレスが溜まって、介護職を続けられません。

介護の現場は急な対応や予定にない業務が発生することも多く、計画どおりに仕事が進まないことが多いからです。

また、責任感が強く真面目すぎると妥協していいポイントがわからず、できなかったことに強いストレスを感じてしまいます。

手順どおりに仕事を進めたい人や真面目で妥協ができない人は介護職が続かないのです。

介護職を長く続けるコツや秘訣

介護職を長く続けるコツや秘訣

介護職は身体的・精神的負担も多くて大変だけど、長く続けたいと考える人も多いです。

介護職を長く続けるためのコツや秘訣を解説します。

  1. 介護職に就いた理由・目的を考える
  2. キャリアプランや目標を見つける
  3. 仕事とプライベートとのメリハリをつける
  4. 完璧を求めすぎない
  5. 自分に合った介護職を選ぶ

介護職に就いた理由・目的を考える

日々の業務に追われて仕事への辛さを感じたら「なぜ介護職に就きたかったのか」「何のために働いているのか」など、介護職に就いた理由や目的を振り返ってみましょう。

介護職に就いたころの初心を思い出すことで自分の仕事を見直すことができ、志高く介護職に取り組めるようになります

周りの介護職員も自分と同じ理由や目的を持って働いていることを再認識できるので、チームワークや協調性を高められるきっかけにできます。

キャリアプランや目標を見つける

キャリアプランや目標を見つけるなど、将来像を明確にすることは長く仕事を続けるうえで重要な要素です。

目標があると仕事へのやる気やモチベーションを維持しやすくなるからです。

介護職に就いたらまずは、以下の資格取得を検討しましょう。

  1. 介護職員初任者研修
  2. 介護福祉士実務者研修
  3. 介護福祉士
  4. ケアマネジャー
  5. 社会福祉士

介護職員初任者研修・介護福祉士実務者研修は受験要件がないので誰でも受験でき、介護初心者でも比較的取得しやすい資格です。

仕事とプライベートとのメリハリをつける

仕事とプライベートはしっかりメリハリをつけましょう。

プライベートの時間に仕事のことを考えていると、心身のリフレッシュができないからです。

また、介護職は夜勤や休日出勤が必要な場合も多く、生活リズムや心身の管理が難しい仕事です。

仕事とプライベートとのメリハリをつけ、心身の健康を維持することで仕事にも集中しやすくなります。

完璧を求めすぎない

介護の仕事で常に完璧を求めるとしんどくなります。

介護する高齢者は生身の人間なので、すべてを思いどおりにコントロールすることはできないからです。

また、急な対応に追われてすべての仕事を終えられないこともあります。

仕事を完璧にこなすことが理想ですが、頑張りすぎても仕事が辛くなるだけなので職員同士で助け合いながら業務に取り組むのが長く続けられるコツです。

自分に合った介護職を選ぶ

介護職のなかにもさまざまな職種があるので、自分の性格や特技などに合った職種を選ぶと仕事を長く続けられます。

  • 人の相談に乗るのが得意:ケアマネージャー・生活相談員
  • コツコツした作業が得意:介護事務
  • 専門的なスキルを活かした仕事がしたい:介護福祉士・リハビリ職
  • チームワークが得意:介護士・看護助手
  • 人に教える仕事がしたい:介護教員
  • 一人の人と長く付き合うのが得意:ホームヘルパー

また、今の職場や仕事内容が自分に合わないと感じたら、別の施設や仕事内容を変えてみましょう。

いろいろ経験していくなかで、自分に合った介護職を見つけられるようになります。

介護職員は変な人が多い?常識がない・頭が悪いと言われる理由

介護職員は変な人が多いと言われる理由

介護職は気が利いて優しい人が多いイメージを持たれる一方、変な人が多いといったマイナスなイメージを持っている人もいます。

介護職員は常識がない・頭が悪いと言われる理由を解説します。

  1. 無礼な態度やいじめをする人がいる
  2. 介護はレベルが低い仕事というイメージを持たれている
  3. 虐待などのニュースで悪いイメージがついている

無礼な態度やいじめをする人がいる

介護職員のなかには挨拶や返事を返してくれなかったり、意地悪など無礼な態度やいじめをする人がいます。

故意に意地悪してくる人もいれば、失礼な態度を取っている自覚がなく、コミュニケーションの一環だと勘違いしている人もいます。

また、介護職は身体的・精神的負担が多く、ストレスを感じやすい仕事です。

ストレスを他人にぶつけて発散する人、人をいじめることで優越感に浸る人がいることが、介護職員は常識がない・頭が悪いというイメージを持たれてしまう原因になっています。

介護はレベルが低い仕事というイメージを持たれている

介護職は頭を使わなくてもできる・レベルが低い仕事というイメージを持たれていることがあります。

介護職が普及するまで高齢者の食事や着替え、入浴などの介助は日常茶飯事だったからです。

そのため、誰にでもできる仕事というイメージを持っている人が多いのです。

しかし、実際は専門的なスキルが必要な仕事で、知識や技術がなければ適切な介護はできません。

虐待などのニュースで悪いイメージがついている

新聞やニュースなどで報道される介護職員による入所者への虐待も悪いイメージを持たれる原因です。

一部の悪い人が原因で介護業態全体に闇があるように感じられますが、実際はそうではありません。

真面目に介護の仕事を頑張り、高度なスキルや経験を積んでいる介護職員もたくさんいます

一部の悪い報道だけで介護職全体のイメージを悪く思うのはやめましょう。

若い人は介護職に就かない方がいいと言われる理由

若い人は介護職に就かない方がいいと言われる理由

若い人は介護職に就かない方がいいと言われる理由や原因は次の3つが挙げられます。

はじめての就職で介護職を目指す人、若い人で介護転職を検討している人は参考にしましょう。

  1. 肉体労働が多く、華やかな仕事ではない
  2. トイレや入浴など恥ずかしい仕事内容もある
  3. 未経験・未資格だと給料が安い

肉体労働が多く、華やかな仕事ではない

介護職は移動介助や入浴介助など肉体労働が多く、華やかな仕事とはいえません。

入所者や家族からクレームがあったり、思うように仕事が進まないことも多くあります。

そのため、就職後にイメージとのギャップや働きにくさを感じて辞めてしまう若い人が多いのです。

仕事経験が浅いと悩みや不安を自分で解決できず、肉体的・精神的負担から介護職を離れてしまう人もいます。

トイレや入浴など恥ずかしい仕事内容もある

介護の仕事にはトイレや入浴のケアなど人の身体に触れる仕事があり、恥ずかしさから介護職を続けられない人がいます。

しかし、排泄介助や入浴介助は一般的な仕事内容なので、避けることは難しいです。

また、恥ずかしさを感じながら仕事をしていると、入所者へ気を遣わせてしまう可能性もあります。

そのため、介護経験が浅い若い人や身体ケアに慣れていない人は介護職に向かないと言われてしまうのです。

未経験・未資格だと給料が安い

介護業界は未経験や未資格からでも仕事をはじめられますが、経験が浅い人は給料が安く設定されています

一方、介護福祉士ケアマネージャーなどの介護資格、介護職員初任者研修を修了すれば資格手当がもらえ、毎月の給料が増えます。

未経験・未資格で仕事をはじめても周りとの給料の差に劣等感を感じたり、仕事への意欲やなくなり辞めてしまう人が多いのです。

介護職が続く人のまとめ

介護職が長く続く人に多い特徴、介護職員の退職理由や仕事が続かない原因、介護職を長く続ける秘訣を解説しました。

介護職は体力や精神力など負担が多い仕事が多いですが、キャリアプランや目標を決めて将来像を明確にすることで、仕事へのモチベーションを上げられます。

また、自分の性格や特技に合った職種を選んだり、オンオフの切り替えなど仕事への意識を変えることも介護職を長く続けるために重要な要素です。

まずは、介護職で達成したい目標やゴールを設定し、無理なく経験やスキルを身につけていきましょう。