この記事の結論
この記事で分かること
- 准看護師の推定年収は427万5,200円(月30万3,200円+年間賞与63万6,800円)。看護師との差は約97万円です。
- 准看護師の平均年齢は51.8歳で看護師より9.7歳上。同年代の看護師(50〜54歳577万7,000円)と比べると差は150万円前後まで開きます。
- 差の内訳は月額分75万2,400円+賞与分21万9,600円。基本給の差が賞与でさらに拡大します。
- 准看護師は都道府県知事の免許で、医師・歯科医師・看護師の指示を受けて業務を行う位置づけです(看護師は厚生労働大臣の免許)。
- 平均年齢51.8歳は、新規参入が少ないことを示しています。募集条件が「看護師」限定の求人もあります。
- 進学の判断は、残りの就業年数が10年以上あるかが一つの目安です(10年で約970万円の差)。
「准看護師と看護師で、給料はどのくらい違うの?」
「今から進学して看護師になっても、元が取れるの?」
「同じ仕事をしているのに、なぜ差があるの?」
数字から書きます。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」で、准看護師の推定年収は427万5,200円。看護師の524万7,200円との差は約97万円です。
ただし、この差の見え方には重要な前提があります。准看護師の平均年齢は51.8歳、平均勤続年数は13.6年。看護師(42.1歳・9.8年)より年齢で約10歳、勤続で約4年も上回っています。つまり年齢も勤続も上なのに、年収は約97万円低いという関係です。年齢差を考えれば、資格による差は97万円よりさらに大きいと見るのが自然です。
この記事では、看護師の求人情報サービスを運営する立場から、准看護師の実際の給与、看護師との差がどこから来るのか、進学した場合に差が埋まるまでの考え方を整理します。
この記事で参照した公開情報(2026年8月27日確認)
・厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査」。准看護師:推定年収 427万5,200円/きまって支給する現金給与額 月30万3,200円/年間賞与その他特別給与額 63万6,800円/平均年齢 51.8歳/勤続年数 13.6年(企業規模計10人以上)
・同調査の准看護師の就業経験0年:月22万3,800円(諸手当含む)、年間賞与0円
・同調査の看護師:推定年収 524万7,200円/月36万5,900円/年間賞与 85万6,400円/平均年齢 42.1歳/勤続 9.8年
・同調査の一般労働者全体(所定内給与額):男女計 34万600円
・保健師助産師看護師法:准看護師は都道府県知事の免許を受け、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて療養上の世話・診療の補助を行う者とされています(看護師は厚生労働大臣の免許)
統計は調査年により改定されます。金額は全国平均であり、個別の給与を示すものではありません。実際の支給額は勤務先・雇用形態・夜勤回数などにより異なります。
結論|准看護師の年収は427万5,200円。看護師との差は約97万円です
| 項目 | 准看護師 | 看護師 | 差 |
|---|---|---|---|
| 推定年収 | 427万5,200円 | 524万7,200円 | 97万2,000円 |
| 月額 | 30万3,200円 | 36万5,900円 | 6万2,700円 |
| 年間賞与 | 63万6,800円 | 85万6,400円 | 21万9,600円 |
| 平均年齢 | 51.8歳 | 42.1歳 | 准看が9.7歳上 |
| 平均勤続年数 | 13.6年 | 9.8年 | 准看が3.8年上 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(企業規模計10人以上)。いずれも所得税等を控除する前の額。
年齢を考えると、差はもっと大きい
看護師の年齢階級別で見ると、50〜54歳の推定年収は577万7,000円です。准看護師の平均年齢は51.8歳ですから、同年代の看護師と比べると、差は150万円前後まで開く計算になります。
「約97万円の差」は、准看護師のほうが平均年齢が高いことによって、むしろ小さく見えている数字です。
差はどこから来るのか|3つに分解できます
| 差の中身 | 金額 | 背景 |
|---|---|---|
| 月額の差 ×12 | 75万2,400円 | 基本給の設定と、夜勤手当の水準 |
| 年間賞与の差 | 21万9,600円 | 賞与は基本給を基準に計算されることが多いためです |
賞与の差は、基本給の差が拡大された結果です。基本給が低いと、賞与も退職金の算定も連動して下がります。月額の差だけを見て「6万円くらいか」と考えると、実際の開きを見誤ります。
資格の位置づけの違い
| 准看護師 | 看護師 | |
|---|---|---|
| 免許 | 都道府県知事 | 厚生労働大臣 |
| 業務のしかた | 医師・歯科医師・看護師の指示を受けて行う | 療養上の世話・診療の補助を行う |
| 役職への就任 | 職場により制限があることがあります | 主任・師長などへの道があります |
| 認定・専門看護師 | 対象外です | 取得できます |
給与差の根拠として職場が挙げるのは、この「指示を受けて行う」という位置づけと、役職・資格の広がりの違いです。仕事の中身が現場でほぼ同じであっても、賃金体系上は別の等級に置かれていることが一般的です。
平均年齢51.8歳が示していること
准看護師の平均年齢は51.8歳で、看護師より約10歳高くなっています。これは新しく准看護師になる人が減っていることを示す数字です。
- 就業経験0年の准看護師の月額は22万3,800円(諸手当込み、賞与0円)で、新規参入は限られています
- 看護師の新卒初任給は手当込みで28万〜29万円台です(日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」)
- この差は、キャリアの入り口から開いています
今後、准看護師向けの求人が減っていく可能性は、意識しておいたほうがよい点です。断定はできませんが、平均年齢と新規参入の少なさは、その方向を示す材料になります。
進学して看護師になる場合の考え方
「今から進学して元が取れるか」という問いに、年収差から答えを出してみます。
| 残りの就業年数 | 差額(年97万円で試算) |
|---|---|
| 5年 | 約485万円 |
| 10年 | 約970万円 |
| 15年 | 約1,455万円 |
| 20年 | 約1,940万円 |
単純に年97万2,000円の差を掛けたものです。実際には進学中の収入減、学費、年齢による昇給の差などを差し引く必要があります。あくまで判断のための目安としてご覧ください。
差し引いて考えるべきこと
- 進学中の収入の減少(全日制か、働きながら通えるコースか)
- 学費と、使える支援制度の有無
- 同年代の看護師と比べると差はさらに大きい(50代前半の看護師は577万7,000円)
- 取得後に勤続がリセットされる場合の影響
残りの就業年数が10年以上あるなら、年収の面では検討する価値のある差です。ただし進学の負担は年齢とともに重くなります。判断は早いほど有利になります。
准看護師のまま年収を上げる方法
| 方法 | 効き方 |
|---|---|
| 夜勤の回数を増やす | 深夜勤務手当・交替手当が積み上がります |
| 規模の大きい職場へ移る | 看護師では賞与の差が最大43万円。同じ構造が働きます |
| 賞与の支給月数が多い職場を選ぶ | 基本給×月数で効きます |
| 介護分野の資格を足す | ケアマネジャーなど、役割の幅が広がります |
| 夜勤専従を選ぶ | 回数を集約でき、手当の水準も高い傾向です |
考え方は看護師と共通です。看護師が給料を上げる方法、勤務先別の看護師の給料もあわせてご覧ください。
転職を考えるときの注意点
准看護師の求人は、募集の条件に「看護師」と限定されている場合があります。応募前に、准看護師も対象かどうかを確認してください。
- □ 募集対象に准看護師が含まれているか
- □ 看護師と准看護師で給与テーブルがどう分かれているか
- □ 基本給はいくらか(手当込みの月給と混同しない)
- □ 賞与は年何か月分か
- □ 夜勤手当は1回いくらか
- □ 役職への就任に資格の制限があるか
- □ 進学支援の制度があるか(費用負担と返還の取り決め)
面接での確認の仕方は看護師の面接で聞かれる質問、応募書類の書き方は看護師の履歴書の書き方にまとめています。履歴書には「准看護師免許 取得」と正式名称で記載してください。
よくある質問
准看護師の平均年収はいくらですか?
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、准看護師の推定年収は427万5,200円です。内訳はきまって支給する現金給与額が月30万3,200円、年間賞与その他特別給与額が63万6,800円です。平均年齢51.8歳、平均勤続年数13.6年の集計値で、所得税等を控除する前の額です。
看護師との年収差はどのくらいですか?
看護師の推定年収524万7,200円に対し、准看護師は427万5,200円で、差は約97万円です。ただし准看護師の平均年齢は51.8歳と看護師(42.1歳)より約10歳高いため、同年代で比べると差はさらに大きくなります。看護師の50〜54歳の推定年収は577万7,000円で、その場合の差は150万円前後です。
なぜ同じような仕事なのに給料が違うのですか?
資格の位置づけが異なるためです。保健師助産師看護師法では、准看護師は都道府県知事の免許を受け、医師・歯科医師・看護師の指示を受けて業務を行う者と定められています(看護師は厚生労働大臣の免許)。この違いを根拠に、賃金体系上は別の等級に置かれていることが一般的です。また役職への就任や認定看護師などの資格取得でも扱いが分かれます。
月額の差は6万円ほどなのに、年収差が97万円になるのはなぜですか?
賞与の差が加わるためです。月額の差6万2,700円を12か月分にすると75万2,400円、これに年間賞与の差21万9,600円が加わって約97万円になります。賞与は基本給を基準に計算されることが多いため、基本給の差が賞与でさらに拡大します。退職金の算定にも同じ構造が働きます。
今から進学して看護師になっても元は取れますか?
年収差だけで単純に試算すると、残りの就業年数が10年なら約970万円、15年なら約1,455万円の差になります。ここから進学中の収入減、学費、勤続のリセットなどを差し引いて判断することになります。残りの就業年数が10年以上あるなら、年収の面では検討する価値のある差です。ただし進学の負担は年齢とともに重くなります。
准看護師の求人は減っていますか?
断定はできませんが、准看護師の平均年齢が51.8歳と看護師より約10歳高いことは、新しく准看護師になる人が減っていることを示しています。就業経験0年の准看護師の月額は22万3,800円で、新規参入も限られています。募集条件が「看護師」に限定されている求人もあるため、応募前に准看護師が対象かどうかを確認してください。
准看護師のまま年収を上げる方法はありますか?
考え方は看護師と同じです。夜勤の回数を増やす、規模の大きい職場へ移る、賞与の支給月数が多い職場を選ぶ、という3つが基本になります。看護師の統計では企業規模による年間賞与の差が最大43万円あり、同じ構造が働きます。求人票では基本給の額と賞与の支給月数を必ず確認してください。
履歴書には何と書けばよいですか?
「准看護師免許 取得」と正式名称で書き、免許を受けた年月を記載します。「看護師」と略さず、資格の名称どおりに書いてください。看護師免許もお持ちの場合は、それぞれの取得年月を分けて記載します。
まとめ|差は約97万円。ただし年齢を揃えるともっと開きます
- 准看護師の推定年収は427万5,200円(月30万3,200円+年間賞与63万6,800円)
- 看護師との差は約97万円。同年代で比べると150万円前後まで開きます
- 准看護師のほうが平均年齢は9.7歳上、勤続も3.8年長いという関係です
- 差の内訳は月額75万2,400円+賞与21万9,600円。基本給の差が賞与で拡大します
- 平均年齢51.8歳は、新規参入が少ないことを示しています
- 進学の判断は、残りの就業年数が10年以上あるかどうかが一つの目安になります
准看護師のまま働き続けるか、進学するかは、収入だけで決める話ではありません。ただし判断材料として、97万円という年間の差は知っておく価値があります。看護師側の水準は看護師の給料・年収はいくら?、年代別の推移は看護師の年収は何歳がピークかをご覧ください。
執筆・監修:江波戸 純希(えばと よしき)
WEBBOX合同会社 代表社員/スキマかんご 編集責任者
- 職業紹介責任者講習 修了
- 有料職業紹介事業の許可を受けた株式会社GRADに在籍
- 看護師専門の人材紹介サービス「ナースJJ」で、看護師の転職支援を担当
- 現在は募集情報等提供事業として、看護・介護の求人情報サービス「スキマかんご」を運営
制度・報酬・求人条件は、厚生労働省をはじめとする行政および各サービスの公開情報を確認したうえで記載しています。制度は改定される場合があるため、最新の内容は各公式サイトでもご確認ください。
※スキマかんごは募集情報等提供事業です。求人者・求職者間の雇用のあっせん(職業紹介)は行いません。応募は掲載施設へ直接お届けしています。
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