この記事の結論

この記事で分かること

  • 実際に就職した経路の1位は「友人・知人からの紹介」33.8%、2位は「ハローワーク」19.4%。転職サイトは唯一の道ではありません(令和7年度 介護労働実態調査)。
  • 厚生労働省「人材サービス総合サイト」で全事業者の実績が公開されています。就職者数・採用後6か月以内の離職者数・手数料実績率・返戻金制度の4つです。
  • 介護は「050 施設介護の職業」「051 訪問介護の職業」で検索できます。令和7年4月から手数料率の掲載が事業者に義務化されました。
  • いちばん重要なのは6か月以内の離職者数。介護関係の仕事を辞めた理由の1位は「職場の人間関係」27.3%で、条件だけ合わせても続きません。
  • 2職種計の離職率は12.4%、29歳以下は17.3%。訪問介護員の不足感は82.9%で7職種中最高です。
  • ハローワーク・福祉人材センターは無料。事業所の64.8%が利用し、41.8%が効果ありと回答しています。
  • 厚労省は「適正な有料職業紹介事業者」を認定・公表しています。ランキングより基準が明示されています。

「どの介護の転職サイトを使えばいいの?」
「おすすめ12選、20選と出てくるけど、順位がぜんぶ違う」
「登録したら電話が止まらなくなりそうで不安」

先に、意外に思われるかもしれない数字をお伝えします。介護労働安定センターの調査によると、介護労働者が現在の職場に就職した経路の1位は「友人・知人からの紹介」で33.8%、2位は「ハローワーク」で19.4%です。

求人情報サイトが上位に来るのは、勤続1年未満の方に限った場合で、それでも2位の21.3%です。つまり転職サイトは、介護の就職経路の主流ではありません。

だからといって使うべきでない、という話ではありません。順位づけされたランキングを鵜呑みにするのではなく、経路の一つとして冷静に位置づけたうえで、実績データで選べばよいということです。

そして選ぶための客観的な数字は公開されています。厚生労働省の「人材サービス総合サイト」では、国内すべての職業紹介事業者について、就職者数・採用後6か月以内の離職者数・手数料実績率・返戻金制度が確認できます。介護は「050 施設介護の職業」「051 訪問介護の職業」で検索できます。

この記事では、介護の求人情報サービスを運営する立場から、3つの経路の使い分けと、公開データで事業者を見極める手順を整理します。

この記事で参照した公開情報(2026年8月31日確認)
・公益財団法人介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査」(令和8年7月29日公表)…現在の法人に就職した主な経路は「友人・知人からの紹介」33.8%、「ハローワーク」19.4%。勤続1年未満では友人・知人29.3%に次いで「求人情報サイト」21.3%。事業所調査 有効回答8,955件(回収率53.1%)/労働者調査 有効回答20,675件(回収率40.9%)
・同調査…訪問介護員・介護職員の2職種計の離職率12.4%(横ばい)、採用率14.6%。離職率は29歳以下が17.3%と他の年齢階層より高い。従業員が不足とする事業所は65.8%、訪問介護員では82.9%で7職種中最高
・同調査…直前の仕事が介護関係だった人が辞めた理由の1位は「職場の人間関係に問題があったため」27.3%。その具体的内容は「上司や先輩からの指導や言動がきつかったり、パワーハラスメントがあった」が45.8%
・同調査…月給の人の通常月の平均月収は254,951円(前年度比2.4%増)。満足度D.I.は「職場の人間関係」38.2p、「仕事の内容」34.2pがプラス、「人員配置体制」▲18.5p、「賃金水準」▲12.3pがマイナス
・厚生労働省「人材サービス総合サイト」…国内全ての職業紹介事業者の就職者数、採用後6か月以内の離職者数、紹介手数料の実績、返戻金制度の有無を確認できます
・厚生労働省「医療・介護・保育分野の人手確保のために」…令和7年4月1日以降、職種毎の平均手数料率等の実績を人材サービス総合サイトに掲載することが職業紹介事業者に義務付けられています。また同省は基準を満たす事業者を「適正な有料職業紹介事業者」として認定・公表しています

結論|介護の転職サイトは「3つの経路のうちの1つ」です

  • 実際に就職した経路の1位は友人・知人の紹介(33.8%)、2位はハローワーク(19.4%)です。転職サイトが唯一の道ではありません
  • 使うなら、ランキングではなく実績データで選べます。就職者数・6か月以内の離職者数・手数料実績率・返戻金制度が公開されています
  • いちばん見るべきは6か月以内の離職者数。介護職が辞める理由の1位は人間関係(27.3%)で、条件だけ合わせても続かないからです
  • ハローワークと福祉人材センターは無料で、事業所側も64.8%が利用しています

データで見る|介護職が実際に就職した経路

令和7年度の介護労働実態調査から、労働者が現在の法人に就職した主な経路です。

経路全体勤続1年未満
友人・知人からの紹介33.8%29.3%
ハローワーク19.4%
求人情報サイト21.3%

出典:介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査」(令和8年7月29日公表)。労働者調査 有効回答20,675件(2026年8月31日確認)

事業所側の採用活動も同じ傾向です。実施割合は「職員に対して友人・知人などの紹介を依頼」66.0%、「ハローワークや福祉人材センターの担当者に相談」64.8%で、約3分の2の事業所が行っています。効果があったとする割合も、それぞれ47.3%、41.8%と4割を超えます。

この数字は「転職サイトを使うな」という意味ではありません。求人情報サイトは勤続1年未満で2位に入っており、新しく入る人ほど使っています。並行して使えばよい、というのが実態に合った読み方です。

介護の転職サイトは3タイプ|仕組みと費用の出どころが違います

①求人広告型②人材紹介型③公的サービス
仕組み求人を掲載し、自分で応募担当者が求人を紹介し、入職まで支援国・自治体等が運営
代表例求人検索サイト、事業所の採用ページ介護職向けの人材紹介会社ハローワーク、福祉人材センター
費用の出どころ掲載料(事業所が負担)紹介手数料(事業所が負担)公費(無料)
連絡の量少ない多い少ない
向いている人自分で調べて決めたい非公開求人や条件交渉を頼みたい地元で、急がず探したい

人材紹介型は有料職業紹介事業にあたり、厚生労働大臣の許可が必要です。許可番号は人材サービス総合サイトで実在を確認できます。

なお派遣は雇用主が派遣会社になる別の働き方です。時給や働き方の考え方が違うので、介護の派遣会社で別に整理しています。

厚労省のサイトで、介護の転職サイトの実績は公開されています

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。

厚生労働省の「人材サービス総合サイト」では、国内すべての職業紹介事業者について次の情報が公開されています。

公開項目何が分かるか
許可・受理番号/許可年月日正規の許可を受けた事業者か
あっせんした就職者数実際に何人を就職させているか
採用後6か月以内の離職者数紹介した先に定着しているか
手数料実績率(職種ごと)事業所がいくら払っているか
返戻金制度の有無・内容早期離職時に返金があるか

出典:厚生労働省「人材サービス総合サイト」および同省「医療・介護・保育分野の人手確保のために」(2026年8月31日確認)

そして令和7年4月1日から、職種ごとの平均手数料率などの実績を掲載することが、職業紹介事業者に義務づけられました。(各事業者の取扱い上位5職種に限り、常用就職の紹介実績が10件以下の場合は掲載対象外です)

介護の転職サイトの実績を調べる手順

  1. 人材サービス総合サイト(jinzai.hellowork.mhlw.go.jp)を開き、「職業紹介事業」を選びます
  2. 都道府県を選択します(必須)。全国の傾向なら「全国」、地元なら該当の都道府県を選びます
  3. 「詳細検索条件」をクリックします
  4. 「職業紹介事業の運営 法第32条の16第3項に関する事項(情報提供)その②」の「取扱業務の職種」を開きます
  5. 介護は「050 施設介護の職業」(施設介護員)または「051 訪問介護の職業」(訪問介護員)を選びます
  6. 必要に応じて「手数料実績率・額」で範囲を指定します
  7. 「OK」→「検索」で一覧が表示されます

一覧は手数料実績率で並べ替えができます。事業者名をクリックすると「詳細情報」が開き、過去5年分の就職者数・離職者数と職種ごとの手数料実績を確認できます。

公開データで見るべき3つの数字

①6か月以内の離職者数|介護ではここが最も効きます

就職者数に対して、採用後6か月以内に辞めた人が何人いるか。この比率が高い事業者は、決めさせるのは上手いが、続く職場を選べていない可能性があります。

介護でこの指標が特に重要なのは、辞める理由に理由があります。令和7年度の調査では、直前の仕事が介護関係だった人が辞めた理由の1位は「職場の人間関係に問題があったため」で27.3%。その具体的内容は「上司や先輩からの指導や言動がきつかったり、パワーハラスメントがあった」が45.8%でした。

人間関係は求人票に書かれません。だからこそ、紹介先に人が定着しているかという実績が、間接的な手がかりになります。

②就職者数|自分の地域での実績

全国で就職者数が多くても、自分の都道府県での実績が少なければ、紹介できる求人は限られます。手順②で都道府県を絞ってください。

③手数料実績率|高いほど悪いわけではありません

手数料は事業所が払うもので、求職者の負担ではありません。ただし手数料が高いほど、事業所の採用コストは重くなります。介護は利益率が高い業種ではないため、この負担は無視できません。返戻金制度の有無とセットで見てください。

求職者として知っておく意味は、担当者が熱心に勧めてくる背景に、手数料という経済的な動機があると理解しておくことにあります。連絡がしつこいと感じたときの対処は介護ワーカーの電話がしつこい?カイゴジョブの電話がしつこい?で具体的に整理しています。

厚労省の認定を受けた事業者という選び方

厚生労働省は、医療・介護・保育の団体の協力を得て定めた基準を満たす有料職業紹介事業者を、「適正な有料職業紹介事業者」として認定・公表しています。特設サイトは jesra.or.jp/tekiseinintei/ です。

ランキング記事の順位より、基準が明示されている点で判断材料になります。

無料で使える公的サービスを外さないでください

就職経路の2位がハローワーク(19.4%)だったことを思い出してください。事業所側も64.8%が「ハローワークや福祉人材センターの担当者に相談」しています。

サービス特徴
ハローワーク(人材確保対策コーナー)医療・福祉分野のマッチング支援を強化するため、全国の主要なハローワークに設置。職場見学会や就職面接会も随時開催
福祉人材センター都道府県の社会福祉協議会が運営。ハローワークと連携しています

出典:厚生労働省「医療・介護・保育分野の人手確保のために」(2026年8月31日確認)

紹介手数料が発生しないため、事業所側の採用コストがゼロです。小規模な事業所ほど、手数料を払えないぶんハローワークにしか求人を出していないことがあります。地元の職場を探すなら外せません。

タイプ別|あなたが使うべき経路はどれか

あなたの状況向いている経路
知り合いが働いている職場が気になる友人・知人の紹介(最多の経路です)
地元の小規模な事業所を探したい③ハローワーク・福祉人材センター
電話やメールが多いのが苦手①求人広告型、③公的サービス
非公開求人を見たい/条件交渉を頼みたい②人材紹介型
未経験・無資格から始めたい③+②(未経験からの転職
資格取得を支援してほしい②(支援制度のある事業者。かいご畑の評判
時給を上げたい/期間を区切って働きたい派遣(介護の派遣会社

登録する前に決めておく3つのこと

  • 譲れない条件を2つに絞る。「夜勤なし」「片道30分以内」のように数字で決めてください
  • 連絡手段と時間帯を最初に伝える。「メールのみ」「平日18時以降」と最初に言うと、後が楽になります
  • 見学を必ず入れる。辞めた理由の1位が人間関係である以上、現場を見ないと判断できません

面接で確認すべきことは介護職の面接で聞かれる質問、後悔しない進め方は介護の転職で後悔する原因にまとめています。

トラブルになったときの相談先

契約や利用条件をめぐるトラブルは、都道府県労働局に設置された「『医療・介護・保育』求人者向け特別相談窓口」で相談を受け付けています。

また労働条件が求人票と違っていた場合は、労働基準法第15条第2項により、労働者は即時に労働契約を解除できます。求人票は印刷やスクリーンショットで保存しておいてください。

よくある質問

介護の転職サイトのおすすめランキングは信用できますか?

順位のつけ方が記事ごとに違うため、1位も変わります。参考にはなりますが、それだけで決めないでください。厚生労働省の人材サービス総合サイトでは、就職者数、採用後6か月以内の離職者数、手数料実績率、返戻金制度の有無が公開されています。事業者が国に届け出た数字なので、順位づけの主観が入りません。介護は「050 施設介護の職業」「051 訪問介護の職業」で検索できます。

介護職はどの経路で就職している人が多いのですか?

令和7年度の介護労働実態調査では、現在の法人に就職した主な経路は「友人・知人からの紹介」が33.8%で最も高く、次いで「ハローワーク」が19.4%でした。勤続1年未満に限ると友人・知人(29.3%)に次いで「求人情報サイト」が21.3%となります。転職サイトは経路の一つであり、唯一の道ではありません。

介護の転職サイトは何社に登録すべきですか?

2〜3社が現実的な上限です。同じ求人に複数のルートから応募すると重複応募になり、事業所側の混乱を招きます。連絡の管理も難しくなります。同じ型を増やすより、タイプの違うもの(人材紹介型+ハローワークなど)を組み合わせるほうが効果があります。

紹介手数料が高い事業者は避けたほうがいいですか?

手数料は事業所が払うもので、求職者の負担ではありません。高いことが直ちに悪いわけではなく、支援が手厚い場合もあります。ただし介護は利益率が高い業種ではないため、採用コストの重さは事業所の経営に影響します。返戻金制度の有無とあわせて見てください。求職者として大事なのは、担当者の熱心さの背景に経済的な動機があると理解しておくことです。

ハローワークと転職サイトはどちらがいいですか?

併用が現実的です。ハローワークは紹介手数料が発生しないため、事業所側の採用コストがゼロで、手数料を払えない小規模な事業所の求人が出やすい特徴があります。事業所の64.8%が「ハローワークや福祉人材センターの担当者に相談」しており、うち41.8%が効果があったと回答しています。一方、人材紹介型は非公開求人や条件交渉に強みがあります。

登録すると電話がしつこいと聞きますが本当ですか?

人材紹介型では連絡が多くなりがちです。仕組み上、入職が決まって初めて手数料が発生するためです。対策は登録時に連絡手段と時間帯を指定することで、「メールのみ」「平日18時以降」と最初に伝えると大きく変わります。それでも止まらない場合の具体的な文例は介護ワーカーの電話がしつこい?カイゴジョブの電話がしつこい?に載せています。

「適正な有料職業紹介事業者」とは何ですか?

厚生労働省が、医療・介護・保育の団体の協力を得て定めた基準を満たす有料職業紹介事業者を認定・公表している制度です。特設サイト(jesra.or.jp/tekiseinintei/)で公開されており、厚生労働省は「安心して利用できる事業者を選ぶ基準の一つ」として案内しています。ランキングの順位より、基準が明示されている点で判断材料になります。

転職しても続くか不安です。何を確認すればいいですか?

職場の人間関係と人員配置です。令和7年度の調査では、介護関係の仕事を辞めた理由の1位が「職場の人間関係に問題があったため」(27.3%)で、その45.8%が上司・先輩の言動やパワーハラスメントでした。満足度D.I.でも「人員配置体制」が▲18.5pと最も低くなっています。求人票では分からないので、必ず見学を入れてください。

まとめ|介護の転職サイトは、公開データで選べます

  • 実際に就職した経路の1位は友人・知人の紹介(33.8%)、2位はハローワーク(19.4%)です。転職サイトは経路の一つです
  • 厚生労働省「人材サービス総合サイト」で全事業者の実績が公開されています。就職者数、採用後6か月以内の離職者数、手数料実績率、返戻金制度の4つです
  • 介護は「050 施設介護の職業」「051 訪問介護の職業」で検索できます。詳細情報から過去5年分が見られます
  • 令和7年4月1日から、職種ごとの平均手数料率等の掲載が事業者に義務づけられました
  • いちばん重要なのは6か月以内の離職者数。辞めた理由の1位は人間関係(27.3%)で、条件だけ合わせても続かないからです
  • タイプは①求人広告型 ②人材紹介型 ③公的サービスの3つ。登録は2〜3社までにしてください
  • ハローワークと福祉人材センターは無料。手数料を払えない小規模事業所の求人はここに出ます
  • トラブルは都道府県労働局の特別相談窓口へ。求人票は必ず保存しておいてください

使う経路が決まったら、次は職場の見極めです。介護の転職で後悔する原因で確認すべき12項目を、介護職の面接で聞かれる質問で面接の準備を整理しています。

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執筆・監修:江波戸 純希(えばと よしき)

WEBBOX合同会社 代表社員/スキマかんご 編集責任者

  • 職業紹介責任者講習 修了
  • 有料職業紹介事業の許可を受けた株式会社GRADに在籍
  • 看護師専門の人材紹介サービス「ナースJJ」で、看護師の転職支援を担当
  • 現在は募集情報等提供事業として、看護・介護の求人情報サービス「スキマかんご」を運営

制度・報酬・求人条件は、厚生労働省をはじめとする行政および各サービスの公開情報を確認したうえで記載しています。制度は改定される場合があるため、最新の内容は各公式サイトでもご確認ください。

※スキマかんごは募集情報等提供事業です。求人者・求職者間の雇用のあっせん(職業紹介)は行いません。応募は掲載施設へ直接お届けしています。

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