この記事の結論
この記事で分かること
- 介護福祉士は「登録」、初任者研修・実務者研修は「修了」、ケアマネは「交付」と書き分けます。
- 資格名は略さず正式名称で。「介護職員初任者研修 修了」と書きます。日付は登録証・修了証で確認してください。
- 受講中・受験予定の資格も書けます。空欄にするより伝わります。
- 運転免許は必ず書いてください。送迎のある事業所では採否に直結します。
- 本人希望欄に夜勤・送迎・勤務時間を書きます。介護の選考では、ここが実質の条件確認欄です。
- 性別欄は任意記載欄。本籍・家族構成は書く必要がありません(厚生労働省の様式例・公正な採用選考の考え方)。
「介護福祉士って、履歴書に『取得』と書くの?『登録』と書くの?」
「初任者研修を受講中なんだけど、書いていいの?」
「無資格だと、資格欄は空欄のままでいいの?」
介護職の履歴書でつまずくのは、たいてい資格欄です。介護の資格は名称が似ていて、しかも「取得」「修了」「登録」「交付」と書き方が分かれます。ここを正確に書けているかどうかで、書類の印象は変わります。
もう一つ、前提が変わった点があります。長く使われてきたJIS規格の履歴書様式例は2020年に規格の附属書から削除され、2021年4月に厚生労働省が新しい様式例を公表しました。この様式例では性別欄は任意記載欄になり、通勤時間・扶養家族数・配偶者などの欄は設けられていません。
この記事では、介護の求人情報サービスを運営する立場から、資格欄の正式な書き方、受講中・無資格のときの扱い、本人希望欄で書くべきこと、そして送り方までを整理します。
この記事で参照した公開情報(2026年8月26日確認)
・2020年7月、日本産業規格(JIS Z 8303)の改正にともない、附属書にあった履歴書の様式例が削除されました
・2021年4月、厚生労働省が「新たな履歴書の様式例」を公表。性別欄は「任意記載欄」とされ、通勤時間・扶養家族数・配偶者・配偶者の扶養義務の各欄は設けられていません
・介護福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、登録を受けて名称を用いる国家資格です
・ホームヘルパー2級は2013年度から介護職員初任者研修に移行しています
・採用選考では、本籍・出生地、家族の職業や収入、住宅状況、思想信条などを把握しないことが厚生労働省の「公正な採用選考の基本」として示されています
応募書類の様式・提出方法は事業所により異なります。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。個別の取扱いは応募先にご確認ください。
結論|介護の履歴書は「資格欄」と「本人希望欄」で差がつきます
| 欄 | 採用側が見ていること |
|---|---|
| 資格欄 | 配置基準や加算に算入できるか、訪問介護に従事できるか |
| 本人希望欄 | 夜勤・送迎・勤務時間の可否。シフトに組み込めるか |
| 職歴欄 | どの種別の事業所を経験してきたか |
| 志望動機欄 | なぜこの事業所か、続けられそうか |
介護の選考で最初に確認されるのは、資格と勤務可能な時間帯です。ここが書けていれば、書類の段階で止まることはあまりありません。
介護の資格は「取得・修了・登録・交付」を書き分けます
| 資格 | 履歴書への書き方 | 日付に書くもの |
|---|---|---|
| 介護福祉士 | 介護福祉士 登録 | 登録年月(合格発表日ではありません) |
| 介護職員初任者研修 | 介護職員初任者研修 修了 | 修了年月 |
| 実務者研修 | 介護福祉士実務者研修 修了 | 修了年月 |
| ヘルパー2級 | 訪問介護員養成研修2級課程 修了 | 修了年月 |
| ヘルパー1級 | 訪問介護員養成研修1級課程 修了 | 修了年月 |
| ケアマネジャー | 介護支援専門員証 交付 | 交付年月 |
| 認知症介護基礎研修 | 認知症介護基礎研修 修了 | 修了年月 |
| 認知症介護実践者研修 | 認知症介護実践者研修 修了 | 修了年月 |
| 社会福祉士 | 社会福祉士 登録 | 登録年月 |
| 運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 取得 | 取得年月 |
間違えやすい3点
- 介護福祉士は「登録」です。「取得」でも意味は通じますが、登録証の記載に合わせるのが正確です
- 研修は「修了」。初任者研修・実務者研修は試験に合格する資格ではなく、課程を修了するものです
- ヘルパー2級は旧名称のままで構いません。初任者研修を受け直す必要はありません
受講中の資格も書けます
受講中・受験予定であることは、書いたほうが有利に働きます。資格取得を支援している事業所も多いためです。
- 介護職員初任者研修 受講中(◯年◯月修了見込み)
- 介護福祉士実務者研修 受講中(◯年◯月修了見込み)
- 介護福祉士国家試験 ◯年◯月受験予定
無資格の方の資格欄
空欄にする必要はありません。運転免許があれば書き、そのうえで取得予定を1行入れてください。
普通自動車第一種運転免許 取得
介護職員初任者研修 ◯年◯月より受講予定
なお、施設介護は無資格から就業できます。「無資格では働けない」という説明は正確ではありません(介護職は無資格でも働ける)。ただし訪問介護は無資格では従事できず、初任者研修以上が必要です。資格の順番は介護の資格は何から取る?を参照してください。
職歴欄は「法人名+事業所名+種別」で書きます
| 書く内容 | 例 |
|---|---|
| 入職 | ◯年◯月 社会福祉法人◯◯会 特別養護老人ホーム◯◯苑 入職 |
| 退職 | ◯年◯月 一身上の都合により退職 |
| 在籍中 | ◯年◯月 株式会社◯◯ デイサービス◯◯ 入職(現在に至る) |
| 末尾 | 以上 |
事業所名だけでは種別が分かりません。「特別養護老人ホーム」「デイサービス」「グループホーム」まで書くと、それだけで経験の中身が伝わります。
職歴が多くて書ききれないとき
- 学歴を最終学歴だけにする
- 職歴欄が広い様式に変える
- 配属先などの補足を職務経歴書へ移す(介護職の職務経歴書の書き方)
- それでも入らない場合は職歴欄を2枚目に続ける
職歴の省略はしないでください。職務経歴書や在職証明と食い違います。
志望動機欄は5〜6行|施設種別を選んだ理由を1文入れます
介護の志望動機で最も効くのは、なぜこの種別(特養・デイ・訪問など)を選んだのかです。組み立て方と種別ごとの例は介護職の志望動機の書き方にまとめています。自己PR欄は介護転職の自己PR例文と書き方を参照してください。
本人希望欄には、譲れない条件を書きます
ここを空欄にすると、シフトの検討ができません。介護の履歴書では、本人希望欄が実質的な条件確認の欄になります。
| 状況 | 書き方 |
|---|---|
| 特に希望がない | 貴施設の規定に従います |
| 夜勤ができる | 夜勤勤務可能です(月◯回程度まで対応できます) |
| 夜勤ができない | 育児のため、日勤帯での勤務を希望します |
| 送迎ができる/できない | 送迎業務に対応できます/運転は控えさせていただきたく存じます |
| 勤務できる曜日・時間 | 平日◯時〜◯時、土曜日は隔週で勤務可能です |
| 入職可能日 | ◯年◯月◯日以降の入職を希望します |
夜勤と送迎の可否は、書類の段階で伝えたほうが早く決まります。面接後や内定後に切り出すと、条件の再調整になります。
写真・様式・書き方の基本
- 写真は3か月以内に撮影したもの。スーツが無難です(制服やユニフォームで撮る必要はありません)
- 様式は厚生労働省の様式例が無難です。応募先の指定があればそれに従います
- 性別欄は任意記載欄。空欄でも構いません
- 本籍・家族構成は書く必要がありません
- 修正液は使わず書き直します
- 日付は提出日(郵送なら投函日)にします
- 手書き・パソコンのどちらでも構いません
封筒とメール|宛名は「御中」と「様」を使い分けます
| 宛先 | 書き方 |
|---|---|
| 事業所あて | 特別養護老人ホーム◯◯苑 採用ご担当者 様 |
| 部署あて | ◯◯苑 総務部 御中 |
| 担当者名が分かる | ◯◯苑 施設長 ◯◯ 様 |
- 白の角形2号を使い、表の左下に赤字で「応募書類在中」と書いて四角で囲みます
- 裏面の左下に自分の住所と氏名を書きます
- クリアファイルに入れ、添え状を1枚目にします
- メールで送る場合はPDFに変換し、ファイル名を「履歴書_氏名_日付」にします
やってはいけないこと
| 避けること | 理由 |
|---|---|
| 資格名を略す | 「初任者研修」ではなく「介護職員初任者研修 修了」と書きます |
| 持っていない資格を書く | 修了証・登録証の提示を求められることがあります |
| 本人希望欄を空欄にする | 夜勤・送迎の可否が分からず、選考が止まります |
| 本籍・家族構成を自分から書く | 採用選考で把握すべきでないとされる事項です |
| 職歴の省略 | 職務経歴書や在職証明と食い違います |
| 使い回しでの事業所名の書き間違い | 志望動機欄に前の応募先の名前が残る事故が起きます |
提出前のチェックリスト
- □ 日付は提出日になっている
- □ 写真は3か月以内、裏に氏名を書いた
- □ 介護福祉士は「登録」、研修は「修了」で書けている
- □ 登録年月・修了年月を証書で確認した
- □ 運転免許の有無を書いた
- □ 受講中・受験予定の資格を書いた
- □ 職歴に法人名と事業所の種別を書いた
- □ 本人希望欄に夜勤・送迎・勤務時間を書いた
- □ 志望動機欄に応募先の名称が正しく入っている
- □ 誤字脱字を確認した(修正液は使わず書き直す)
- □ クリアファイル+添え状を用意した
- □ メール提出ならPDFに変換した
よくある質問
介護福祉士は履歴書に「取得」と「登録」のどちらで書きますか?
「介護福祉士 登録」と書き、登録年月を記載します。介護福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、登録を受けて名称を用いる国家資格です。日付は試験の合格発表日ではなく、登録の年月になります。介護福祉士登録証でご確認ください。
初任者研修は履歴書にどう書きますか?
「介護職員初任者研修 修了」と、正式名称で書きます。「初任者研修」と略さないでください。日付は修了年月です。修了証明書で確認できます。実務者研修は「介護福祉士実務者研修 修了」と書きます。
ホームヘルパー2級はどう書けばよいですか?
「訪問介護員養成研修2級課程 修了」と、修了当時の正式名称で書いて差し支えありません。ホームヘルパー2級は2013年度から介護職員初任者研修に移行していますが、すでに修了した方が初任者研修を受け直す必要はありません。
資格の勉強中ですが、履歴書に書いてもよいですか?
書いてください。「介護職員初任者研修 受講中(◯年◯月修了見込み)」「介護福祉士国家試験 ◯年◯月受験予定」のように記載します。資格取得を支援している事業所も多いため、意欲が伝わる情報として扱われます。
無資格の場合、資格欄は空欄でよいですか?
運転免許をお持ちであれば書いてください。送迎のある事業所では採否に関わります。そのうえで「介護職員初任者研修 ◯年◯月より受講予定」のように取得予定を書き添えると、空欄のままより伝わります。施設介護は無資格から就業できますが、訪問介護は初任者研修以上の資格が必要です。
本人希望欄には何を書けばよいですか?
夜勤の可否と回数、送迎の可否、勤務できる曜日と時間帯、入職可能日を書いてください。介護の選考では、この欄がシフト検討の材料になります。空欄にすると確認のやり取りが増え、選考が長引きます。夜勤ができない事情がある場合も、書類の段階で伝えたほうが結果として早く決まります。
履歴書の性別欄や本籍欄は書かないといけませんか?
2021年4月に厚生労働省が公表した履歴書の様式例では、性別欄は「任意記載欄」とされています。本籍・出生地、家族の職業や収入、住宅状況などは、厚生労働省の「公正な採用選考の基本」において採用選考で把握すべきでない事項とされています。古い様式に欄が残っている場合も、空欄で差し支えありません。
履歴書は手書きとパソコンのどちらがよいですか?
どちらでも構いません。応募先の指定があればそれに従ってください。手書きの場合は黒のボールペンを使い、修正液は使わずに書き直します。メールでの提出が指定されている場合はPDFに変換し、ファイル名を「履歴書_氏名_日付」のように分かりやすくしてください。
まとめ|資格欄と本人希望欄を埋めれば、書類は通ります
- 介護福祉士は「登録」、研修は「修了」、ケアマネは「交付」と書き分けます
- 資格名は略さず正式名称で。日付は登録証・修了証で確認します
- 受講中・受験予定も書けます。空欄にするより伝わります
- 運転免許は必ず書きます。送迎のある事業所では採否に直結します
- 本人希望欄に夜勤・送迎・勤務時間を書きます。ここが実質の条件確認欄です
- 性別欄は任意記載。本籍・家族構成は書く必要がありません
介護の履歴書は、文章力で差がつく書類ではありません。資格証を手元に置いて、名称と年月を写すだけで大半が終わります。迷う時間を減らして、志望動機に回してください。
執筆・監修:江波戸 純希(えばと よしき)
WEBBOX合同会社 代表社員/スキマかんご 編集責任者
- 職業紹介責任者講習 修了
- 有料職業紹介事業の許可を受けた株式会社GRADに在籍
- 看護師専門の人材紹介サービス「ナースJJ」で、看護師の転職支援を担当
- 現在は募集情報等提供事業として、看護・介護の求人情報サービス「スキマかんご」を運営
制度・報酬・求人条件は、厚生労働省をはじめとする行政および各サービスの公開情報を確認したうえで記載しています。制度は改定される場合があるため、最新の内容は各公式サイトでもご確認ください。
※スキマかんごは募集情報等提供事業です。求人者・求職者間の雇用のあっせん(職業紹介)は行いません。応募は掲載施設へ直接お届けしています。
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