この記事の結論

この記事で分かること

  • 定義は「特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有する者」。役割は実践・指導・相談の3つです。
  • A課程(特定行為研修を組み込まない21分野)の修了者への認定審査は、2029年度をもって終了と公表されています。
  • これから目指すなら、特定行為研修を組み込んだB課程(19分野)が前提になります。
  • 要件は実務研修が通算5年以上(うち3年以上は認定看護分野)+教育課程の修了+認定審査の合格です。
  • 更新は5年ごとの書類審査。2026年度から審査方法・合格基準が変更されています。
  • 資格手当は法令で定められていません。取る前に勤務先の賃金規程を確認してください。

「認定看護師って、取ると何が変わるの?」
「A課程とB課程って何が違うの?」
「今から目指すなら、どちらを選べばいいの?」

認定看護師は、日本看護協会が認定する資格です。定義はこう示されています。「ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有する者として、本会の認定を受けた看護師」。

そして今、この制度は移行期にあります。特定行為研修を組み込んでいない「A課程」(21分野)から、特定行為研修を組み込んだ「B課程」(19分野)への移行が進んでおり、日本看護協会はA課程の認定看護師教育機関を修了した者に対する認定審査を2029年度をもって終了すると公表しています。

この記事では、看護師の求人情報サービスを運営する立場から、認定看護師の役割、A課程とB課程の違い、これから目指す場合の選び方、そして取得前に確認すべきことを整理します。

この記事で参照した公開情報(2026年8月27日確認)
・公益社団法人日本看護協会「認定看護師」ページ
 定義:「ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有する者として、本会の認定を受けた看護師」
 3つの役割:①「高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて水準の高い看護を実践する」(実践)②「看護実践を通して看護職に対し指導を行う」(指導)③「看護職等に対しコンサルテーションを行う」(相談
 課程の区分A課程=特定行為研修を組み込んでいない、21分野/B課程=特定行為研修を組み込んでいる、19分野
 「認定看護師教育機関を修了した者に対する認定審査は2029年度をもって終了します」(A課程について)
 要件:日本国の看護師免許を有すること/看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)/認定看護師教育機関への入学・修了/認定審査に合格
 更新5年ごとに更新(書類審査)
・同協会の資格認定制度ページでは、2026年度から審査方法・合格基準が変更されたこと、認定看護分野の名称の見直しが進行中であることが示されています

制度・分野名・審査方法は変更されることがあります。受験や受講を検討される場合は、必ず日本看護協会の最新の公表情報をご確認ください。この記事は制度の概要を整理するもので、特定の資格取得を勧めるものではありません。

結論|「実践・指導・相談」の3役割を担う、分野特化の資格です

項目内容
認定するのは公益社団法人 日本看護協会
役割実践・指導・相談の3つ
課程A課程(21分野)/B課程(19分野)
実務経験通算5年以上(うち3年以上は認定看護分野)
更新5年ごと(書類審査)
看護師免許日本国の看護師免許が必要

役割に「指導」と「相談」が入っている点が、この資格の性格を表しています。自分が上手にケアをするだけでなく、他の看護職に教え、相談を受ける立場になるということです。

A課程とB課程の違い

A課程B課程
特定行為研修組み込んでいない組み込んでいる
分野数21分野19分野
今後修了者への認定審査は2029年度で終了継続
できること分野に特化した高度な看護実践それに加え、手順書により特定行為を実施できます

これから目指すならB課程が前提になります

日本看護協会は、A課程の認定看護師教育機関を修了した者に対する認定審査を2029年度をもって終了すると示しています。つまり、これから認定看護師を目指す方にとって、実質的な選択肢はB課程です。

特定行為研修が組み込まれているということは、修了後に手順書に基づいて一定の医療行為を実施できるようになるということです。研修の中身は特定行為研修とはで解説しています。

すでにA課程の認定看護師である方は

資格が失効するわけではありません。更新(5年ごとの書類審査)を続ければ、認定看護師であり続けられます。あわせて、特定行為研修を別途受講してB課程相当の認定を目指す移行の仕組みも案内されています。

移行の要件・手続きは日本看護協会が定めています。該当する方は、必ず同協会の公表情報をご確認ください。

分野|自分の科に対応する分野があるかを先に確認します

認定看護分野には、たとえば次のようなものがあります。

  • 感染管理
  • 緩和ケア
  • 認知症看護
  • クリティカルケア
  • 皮膚・排泄ケア
  • 摂食嚥下障害看護
  • 小児プライマリケア ほか

分野名は見直しが進行中とされています。最新の分野一覧は日本看護協会の公表資料でご確認ください。

分野の選び方は「興味」より「今の職場で使えるか」で決めるのが現実的です。実務研修の要件が「うち3年以上は認定看護分野」となっているため、自分がいま働いている分野でしか要件を満たしにくいという構造があります。

取得までの流れ

  1. 看護師免許を取得
  2. 実務研修を通算5年以上積む(うち3年以上は認定看護分野)
  3. 認定看護師教育機関に入学・修了する
  4. 認定審査に合格する
  5. 認定看護師として登録
  6. 5年ごとに更新(書類審査)

要件・費用・仕事との両立については認定看護師になるにはにまとめました。

取る前に確認してほしいこと

不利益になりやすい点なので、はっきり書きます。

確認することなぜ
勤務先に資格手当があるか。月額いくらか手当の額は法令で定められておらず、設定のない職場もあります
教育課程の期間、勤務の扱い休職・自己負担になるか、派遣扱いになるかで負担が大きく変わります
費用の負担と、返還の取り決め支援を受けた場合「取得後◯年以内の退職は返還」という条件があることがあります
取得後の役割院内での活動時間が確保されるか。名前だけになっていないか
更新の負担5年ごとの更新に実践実績などが必要です
転職先での評価転職を考えているなら、移った先で手当が付くかは別問題です

「資格を取れば給料が上がる」とは限りません。取得を決める前に、勤務先の賃金規程で資格手当の項目と金額を確認してください(看護師が給料を上げる方法)。

専門看護師・特定行為研修との関係

認定看護師専門看護師特定行為研修
性格日本看護協会の認定資格日本看護協会の認定資格保健師助産師看護師法に基づく研修制度
役割実践・指導・相談(3つ)実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究(6つ)手順書により特定行為を実施
教育認定看護師教育機関看護系大学院修士課程(総計38単位)指定研修機関
分野・区分A課程21・B課程1914分野21区分38行為

専門看護師との細かい違いは専門看護師とはにまとめています。

よくある質問

認定看護師とは何ですか?

日本看護協会が「ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有する者として、本会の認定を受けた看護師」と定義している資格です。役割は実践・指導・相談の3つで、水準の高い看護を実践するだけでなく、他の看護職への指導とコンサルテーションを担います。

A課程とB課程は何が違いますか?

特定行為研修を組み込んでいるかどうかです。A課程は特定行為研修を組み込んでいない21分野、B課程は特定行為研修を組み込んでいる19分野です。B課程を修了すると、分野に特化した看護実践に加えて、手順書により特定行為を実施できるようになります。

これから目指すならどちらを選ぶべきですか?

日本看護協会は、A課程の認定看護師教育機関を修了した者に対する認定審査を2029年度をもって終了すると公表しています。これから目指す方にとって、実質的な選択肢はB課程になります。受講を検討する際は、同協会と教育機関の最新の案内を確認してください。

すでにA課程で認定を受けています。資格はどうなりますか?

資格が失効するわけではありません。5年ごとの更新(書類審査)を続ければ認定看護師であり続けられます。あわせて、特定行為研修を別途受講してB課程相当の認定を目指す移行の仕組みも案内されています。要件と手続きは日本看護協会の公表情報をご確認ください。

認定看護師になるには何年の経験が必要ですか?

看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上あり、うち3年以上が認定を受けようとする認定看護分野の実務研修であることが要件です。そのうえで認定看護師教育機関に入学・修了し、認定審査に合格する必要があります。

資格に更新はありますか?

あります。5年ごとに更新(書類審査)が必要です。更新には実践の実績などが求められるため、取得後も分野に関わり続けることが前提になります。なお2026年度から審査方法・合格基準が変更されているため、最新の要件は日本看護協会でご確認ください。

認定看護師になると給料は上がりますか?

資格手当の有無と金額は勤務先が決めるもので、法令で定められているわけではありません。手当が設定されていない職場もあります。取得を決める前に、勤務先の賃金規程で資格手当の項目と金額を確認してください。また転職する場合、移った先で同じ手当が付くとは限りません。

分野はどう選べばよいですか?

実務研修の要件が「うち3年以上は認定看護分野」となっているため、いま働いている分野でしか要件を満たしにくいという構造があります。興味より「今の職場で3年以上の実務研修を積めるか」を基準に選ぶのが現実的です。なお認定看護分野の名称は見直しが進行中とされているため、最新の一覧を確認してください。

まとめ|これから目指すならB課程が前提です

  • 定義は「特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有する者」。役割は実践・指導・相談
  • A課程(21分野)修了者への認定審査は2029年度で終了と公表されています
  • これから目指すなら、特定行為研修を組み込んだB課程(19分野)が前提です
  • 要件は実務研修通算5年以上(うち3年以上は認定看護分野)+教育課程+認定審査
  • 更新は5年ごとの書類審査です
  • 取る前に、勤務先の賃金規程で資格手当を確認してください

認定看護師は、時間も費用もかかる資格です。だからこそ、取ったあとに何が変わるのかを先に確認しておく価値があります。要件と費用は認定看護師になるには、専門看護師との違いは専門看護師とはをご覧ください。

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執筆・監修:江波戸 純希(えばと よしき)

WEBBOX合同会社 代表社員/スキマかんご 編集責任者

  • 職業紹介責任者講習 修了
  • 有料職業紹介事業の許可を受けた株式会社GRADに在籍
  • 看護師専門の人材紹介サービス「ナースJJ」で、看護師の転職支援を担当
  • 現在は募集情報等提供事業として、看護・介護の求人情報サービス「スキマかんご」を運営

制度・報酬・求人条件は、厚生労働省をはじめとする行政および各サービスの公開情報を確認したうえで記載しています。制度は改定される場合があるため、最新の内容は各公式サイトでもご確認ください。

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